犯人探しより、できること探し

職員室 人間関係

当事者意識のない人の特徴

学校では組織で仕事をしています。

報告、連絡、相談を心がけていても、うまくいかないことは山ほどあります。

職員室での人間関係が辛いという先生も多いようです。

 

さて、そんな人間関係の悪化を招く一つが、意思の疎通が欠けたときです。

問題が起こったときの対応には、2通りの対応する先生がいることに気がつきました。

 

一方は、だれが悪いのか、犯人探しをする人。

一方は、何がいけなかったのかを考え、自分にできることを探す人。

 

「連絡をくれないからわからないじゃないですか!」

と感情的になって叱られたことが何度かありました。

 

そのたびに、頭を下げました。

「申し訳なかったね。次から忘れず伝えるからね」

 

ちゃんと毎月の予定を出し、連絡事項はすべてホワイトボードに書いてある。

だからね、ホントは自分で確認すればわかることなの。

 

当事者意識のない先生は、いつもうまくいかないと犯人探しを始めます。

自分の確認ミスは棚にあげて、怒りで表現します。

 

同じトーンで、僕が話をすれば口論になるでしょう。

だから、僕は黙って引くようにしています。

 

そんなことにエネルギーを注ぐよりも、僕は「僕のできること」にエネルギーを注ぎたい。

すべてのエネルギーは、「目の前の子どもたち」の幸せのためにつかいたい。

 

だから、争わないようにしています。

 

パレートの法則は職員室にも当てはまる

『パレートの法則』は、よく『80対20の法則』とも呼ばれる有名な法則があります。

全体の数値の大部分は、それを構成する一部の要素が生み出しているという法則です。

 

組織の中で、常に当事者意識をもっているのは20%ほどなのだとか。

学校も同じかもしれません。

そして、できごとを「自分事」として向き合っている先生は、とっても素敵な先生ばかりです。

 

いつも考えているんです。

どうしたら、目の前の子どもたちを幸せにできるか。

そのために、自分は何ができるか。

そればかり考えています。

 

一方で、当事者意識のない先生は、問題が起きても「他人事」です。

「あの子が悪い」

「あの先生が悪い」

「あの保護者が悪い」

犯人探しに終始します。

 

いつも当事者意識をもっていることが、「ハッピーな先生」には必要です。

当事者意識をもつと、仕事は志事に変わります。

「できること」を探すようになるんです。

脳みそが勝手に「できること」を検索し始めるのです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 問題が起きたら、当事者意識をもって「できること」を探す。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。