できない子がうまくいくたった一つの方法

子育て

一人でコツコツできない子は…

プロセスを認めてあげることが大切

子どもはみんながんばっているから。

 

…と書きました。

 

ところが、「いやいや…、ウチの子、そもそも全然机に向かってません」ということもあると思うんです。

 

そもそも認めてあげるプロセスが見当たらない

そんな状態にイライラ…、ということもあるでしょう。

 

一人で自分から勉強できる子のお母さんは、必ずこう言います。

「ウチの子、何にも言わなくても勉強するんですよね」

 

一方、宿題すらやってこない子のお母さんは、必ずこう言います。

「私が何度言っても、この子はやらないんです」

 

そもそも、一人で勉強ができない子、宿題すらやってこない子は、自分自身を律することがあまり得意ではありません。そこに寄り添ってあげる必要があると思うんです。

 

必要なのは、パートナーの存在

また、人間は誘惑に弱いものです。

テレビゲームやスマホ、漫画にアニメ。

どれも子どもたちにとって、刺激的なものです。

依存性のあるものと言っても差し支えない。

 

そういったものが目の前にあれば、そちらに依存してしまうことは容易に察しがつきます。

 

そういった子どもたちが一番必要としているのは、パートナーです。

たとえ刺激物があったとしても、たとえどんなに誘惑があったとしても、一緒にがんばってくれるパートナーがいれば、ちゃんとがんばれるんです。

 

とことん付き合ってくれるパートナー。

自分を律するエネルギーの弱い子は、その部分を補ってくれるパートナーがいれば乗り越えられるんです。

 

忘れ物が多い子には、そこにとことん付き合ってくれるパートナーが必要です。

 家で全然勉強しない子には、そこにとことん付き合ってくれるパートナーが必要です。

 

だれがパートナーになるのか

「手塩にかけて育てる」という言葉があります。

結局のところ、そうやって手間暇を惜しまずに育てられたかってことが、とても大事なんだと思うんです。

 

そして、そのためのパートナーは、家庭では親なのです。

どこまで寄り添うことができるか。

それにかかっているのです。

 

たとえば、家族で学習タイムを設けてみるのはいかがでしょうか。

お父さんは、会社から持ち帰った仕事を。お母さんは家計簿をつけたり、広告を物色したり。そして、子どもたちは宿題を。

そんな時間を設けてみてはいかがでしょうか。

 

最悪なのは、お父さんが酔っ払ってテレビ見ている。そんな楽しそうな音が聞こえる隣の部屋で勉強させることです。

「テレビの音が気になるのは、お前の集中力が足りないからだ!」とか言って怒鳴っちゃう。

 もう最悪!

 

子どもたちにかける時間、「そんな暇はない」って方も多いと思う。

 

でもね、やっぱり思う。

子どもに何かを求めるならば、こちらも何かを差し出さなきゃいけない。

そういうものだと思うんです。

 

もちろん、一人でなんでもできちゃう子もいます。

そんなとき、お母さんは謙遜してこう言います。

「特別なことは何もしてないんですけどね」

 

だけど、ホントはわかっています。

手塩にかけて育てた子でしょ?

 

結局、どこかで手間暇かけないといけないんです。

子育てもプロセスが大事だなって思っています。

 

学校では、先生が寄り添うんです

一方で、学級はどうでしょうか。

 

学級がうまくいかない。

そんなときは、手間暇かけたか、問いかける。できることはないか、考える。

それが大事!

 

他のクラスと自分のクラスを比べ、「子どもが悪い」だなんて考えるのはおろかなことです。比べるものではありません。しっかりプロセスに寄り添ってあげることが大事。

 

この学級を閉じるとき、僕は心から感動できるだろうか?

この子たちとの別れに涙がこぼれるだろうか?

 

そんな自問自答が、子どもたち愛される先生への一歩です。

そんな自問自答が、子どもたちに信頼される先生へ一歩です。

 

そうやって目の前の子どもたちとの出会いに感謝し、やり残したことはないか、自分の志事を振り返ってみることが大切なんです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 手間暇かけて育てたものは、なんだって愛おしい。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。