クラスの目的地はありますか?

学級経営 目標

どんな学級を目指しますか?

「どんな学級を目指しますか?」

そんな質問を投げかけると、いろんな想いが返ってきます。

「思いやりのある学級にしたいです」

「活気にあふれた元気のいいクラスにしたいです」

 

先生方はそれぞれ、いろんな想いをビジョンをもって学級経営に当たっています。

で、ここからが大事です。

「ところで、それって具体的にどうなったらいいわけ?」

 

どうなったら、思いやりのあるクラスと言えるの?

どうなったら、元気なクラスって言えるの?

 

そこが大事だと思うのです。

何を目指すのかが曖昧だと、目的地にたどり着くことはできません。

 

学級の目的地を3学期の姿に設定する

学級としてのゴールを3学期の姿に設定してみましょう。

前・後期制の学校は、年明けの姿です。

決して3月の修了式の日の姿ではありません。

3学期の姿です。

 

そのとき、学級がどんな姿になっていたらゴールだと言えるのか。

これを具体的にもっておくことが大切です。

 

僕は、このゴールを次のように設定しています。

「先生がいらないクラス」

 

わかりやすいでしょ?

子どもたちが自立して、自分たちで動くクラスです。

 

先生が一生懸命、

「静かにしなさい」

「座りなさい」

「あれをやりなさい」

「これをやりなさい」

…と言わなくとも動いていくクラスです。

 

「やることないな〜。僕、いらんのじゃないか?」と思えるクラスです。

これを目指して、学級経営を行います。

 

3学期に幸せを感じられたら、それでいい

学級担任の仕事は、①学級に仕組みをつくり、 ②その仕組みを動かし、③子どもたちと保護者をファンにすることです。

 

4月のスタートアップ時に、きちんと仕組みをつくっておきます。

そして、その仕組みを動かし、習慣化させることに1学期はエネルギーを注ぎます。

だから、1学期の前半はなかなか大変です。

 

2学期になると、たくさんの学校行事があります。

学級というプラットフォームで、子どもたちは行事を通して成長していきます。

仕組みができあがっているから、先生のエネルギーも行事にシフトしていけます。

学級合唱などは、もう最大の山場といってもいいでしょう。

 

そして、3学期。

先生は必要なくなります。

あたたかいまなざしで、ただただ子どもたちを見守ればいい。

「あ〜っ、今年もいい志事をしたなぁ」と幸せをかみしめる。

3学期、それは「ハッピーな先生」たちにとってボーナストラックのようなものです。

 

今、あなたが教室で幸せをかみしめているのなら、もう教室は「ハッピーな教室」なのだと思います。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 3学期に幸せをかみしめられたらハッピーな教室だよ。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。