学校に行きたくない子の気持ち

子育ての悩み 不登校

「私はただ学校か嫌なの。

 理由なんてない。

 ただ行きたくないの。

 ただただ行きたくないの」

 

そう涙をためて話す子がいた。

 

「でも、それを伝えるたび

 お母さんは

 何かあったの?

 何が辛いの?

 学校には行った方が

 いいのよって言うの。

 それが何より辛いのに」

 

ゆっくり涙が頬をつたう。

 

「私は私の叫びを

 聞いてもらいたいの。

 ただ、

 受け止めてほしいの。

 でも、

 聞いてくれない。

 聞いてくれるフリをしてるけど、

 ホントは聞いてないの」

 

僕はただうなづく。

ただ耳を傾ける。

 

「私はただ、

 苦しい気持ちを

 わかってほしいだけなのに」

 

だれも悪くない。

この子は悪くない。

お母さんだって悪くない。

 

だから苦しいのだ。

「こうでなければならない」

手放せたらいいのにな。

 

 

それさえ手放せたら、

きっと寄り添いあえるのにな。

 

 

嫌なものは嫌。

理由なんてない。

そんなこともあるのかもしれない。

 

 

大人はついつい

理由を尋ねて、

それを解決しようとするけれど。

 

本当を受け止めてほしいだけなのかもしれません。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

子どもの気持ちを受け止めるために心がけることは何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。