子供から嫌われる方法

子供に嫌われる

大人はやり方を知っている。

だから、やり方を教えたくなる。

一見、それが近道に思えるから、ついつい大人は教えたくなる。

 

 

子供の気持ちはどうなんだろう?

 

 

あのね。

大人はすぐに教えたがる。

「あーしなさい」

「こーしなさい」

と言いたくなる。

 

でもそれ、

教えて「あげてる」わけじゃないの。

教えたいから教えてるの。

 

つまりは、「子供のため」ではなくて「自分のため」だったりするのね。

 

あのね。

 

やり方を教えると、やり方を発見する機会を失うでしょ?

それは、子供から大切な経験を奪うこと。

 

 

子供は一生懸命考えて、わかんなくて、でも考えてるわけ。

そんなとき教えてあげると気持ちいい。

「どうだ、大人はすごいだろ」って気持ちになる。

 

自尊心が満たされる。

だれの?

 

大人のね。

 

で、「それって教育かい?」って思うわけ。

「自己満足でしょ」って思うわけ。

 

それで、一生懸命考え込んでる子には、そっと「突破口」を届けてあげるといいんですね。

 

「それを解決するためにどんなことができそう?」

 

学校で学ぶことなんて、だいたい教科書に載ってる。

「どこに載ってるか、調べた?」

「そこ読んだ?」

なんて尋ねてあげる。

 

突破口さえわかれば、あとは本人の問題。

やるか、やらないか。

ただそれだけ。

 

やり方を教えるのではなく、やり方を発見する手助けをする。

 

困っているように「見える」子供を見つけてアドバイスする。

すると、子供が沈んだ表情を見せる。

 

これはつまりあれだね。

ネタばれと同じ理屈。

一生懸命考えてて、ここまで出かかってて、あぁ〜もうすぐわかりそうってところでネタばらししちゃうのと同じなわけね。

 

必要としているものを、必要としている分だけ伝えればいいの。

アドバイスして気持ちよくなってる大人を、子供は「ウザいな」と思って見てるわけさ。

 

 

どうも大人は介入しすぎるんだ。

「親だから」「先生だから」なんてのはとりあえず横に置いておく。

 

この子に必要なものは、この子が自分で獲得していく。

周囲が与えられるものではないと思う。

それって信頼じゃない?

 

で、子供を信頼していない大人を、子供はやっぱり信頼しないわけ。

だって世の中は鏡だもん。

 

そういう大人を子供は嫌うわけです。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

大人が気持ち良くなっちゃうと、子供は沈んでいく。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。