父ちゃん、愛されようぜ。

父親 うざい

googleで「父親」って打ったら、

「父親 うざい」

「父親 きもい」

「父親 死ね」

「父親 嫌い」

って…。

 

検索ワード、酷くないですか?

ちょっと…。

まいったよ。

 

勉強以外の話題がないお父さん

たとえば勉強。

努力した時間と成績は比例しないんだよね。

たくさん勉強したら点数が絶対上がる!なんてことはないわけです。

 

学力って借金の積み重ねなんですよ。

どんどん負債が貯まっていきます。

借金している本人には、何ともし難いわけです。

 

でもね、大人って数字しか見ないとこがあってね。

努力しても努力してもどんどん悪くなるってのは、まああるわけですよ。

 

 

だって、奈良時代が60点の子は、奈良時代の60%しかわかってないわけです。

平安時代って、奈良時代の続きでしょ?

60%の理解からスタートするのね。

鎌倉時代が来るころには何%理解できてる?って話なわけです。

 

 

とりわけお父さんは、数字で子供を判断するところがあります。

「先生ねえ、コイツ、がんばってますよ〜なんて調子のいいこと言ってるけどさ。

 結果出てないでしょ?

 そんな甘やかしてるから、日本の教育がダメになるんだよ。

 ちゃんとやらなかったら、ウチは殴ってもらっていいんで」

 

 

あの…「ウチは殴っていい」っていう父親は、99%ダメだね。

あっ!僕の独断と偏見です。

 

 

「社会に出たら、そういうもんだ!」

「社会人は数字で判断されるんだ!」

 

まあ、そうかもしんないけど。

今は社会に出るための助走期間。

あんまり心を折らないでほしいな。

叱ったって伸びやしないよ。

 

叱って成績伸びるなら、今ごろ日本は世界経済の中心だよ。

上司が叱りまくれば、全社売上倍増だよ。

ええ、僕の独断と偏見です。

 

 

「お父さん?

 全然、話とかしないよ。

 でも、成績のことだけはいちいち口出しするんだよね。

 ウザいよね」

 

「まあまあ、父ちゃんだって言いたいだろ」

 

「でも、成績ぐらいしか、話題に入ってこないの。

 他に話題ないの?って感じ」

 

「まあまあ、いや…、だからさ」

 

「だって、先生、聞いてよ!」

 

「はい、もう…、なになに?」

 

 

あのな…、俺だって家に帰れば父ちゃん!

父ちゃんの悪口聞くのは、心が折れるんだぞ!

 

愛される父ちゃん

世の父ちゃんが、みんな嫌われてるかっていうと、そういうわけじゃない。

男手一つで、思春期の娘を二人で育ててる父ちゃんがいたんだ。

父ちゃん、毎日お仕事忙しくてね。

「平日は学校に行けません」って言うからね、お休みの日にお会いしたの。

 

 

人当たりのいいお父さんでね、奥さんどうなったか知らないけど、とにかく感じのいいお父さん。

 

 

「いや〜、娘たちには、僕なんて何も言えませんよ。

 僕が仕事で遅い分、二人でいろいろやってくれてます。

 もう、感謝しかないです。

 えっ?成績ですか?

 いいです、そんなの。

 元気に学校に通ってくれてれば。

 なんか、先生に迷惑かけてませんか?

 かけてない?

 あぁ、それはよかった」

 

なんか、そういうお父さんと話すと、こちらまで心が整う感じです。

 

「なんか、◯◯さんのお父さん、いい感じの人だよね」

 

「でしょ♡」ニコッ。

 

おいっ!ウチの娘もニコッ!ってできるのか?

どうなん?できるんか?

問題は僕か…。

 

彼女は、「父親 うざい」とか「父親 きもい」とか、打たないんだろうな…。

 

 

子供とつながる問いかけの魔法

親父面しすぎると倍返し。甘いぐらいでちょうどよい。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。