子供と不毛な戦いをしないために

子供と戦わない

不毛な戦いをしてない?

学校の先生が女子生徒を捕まえる。

「スカートが短いぞ」と注意する。

 

それで、素直に応じてくれるならばいい。

問題は、応じてくれないときだ。

 

「何が短いの?」とか言ってくる。

「あの子の方が短いし!」とか言ってくる。

すると開戦。

教師にとって絶対負けられない戦いが始まる。

WBCであり、ワールドカップ最終予選なのです。

 

 

で、この戦いはとっても不毛なのだ。

まあ、最後は力づくで勝利する。

怒鳴って叱って勝利する。

 

 

残念だけど翌日、またスカートを短くしてくる。

それでまた、開戦。

いや、再戦。

 

こうなってくると、根比べ。

とってもとっても不毛なのだよ。

そのうえ、どんどん人間関係が悪くなる。

つながりが薄くなるほど、言葉は響かなくなる。

 

だが、一度抜いた刀は納めるのが難しい。

かくして、不毛な戦いは続いていく。

 

「学校に行かせたいのはだれだろう?」

一方、家庭でだって同じなのだよ。

 

「学校に行きたくない」と子どもが言う。

「学校に行きなさい」と親が言う。

すると開戦。

毎朝苦労して送り出すお母さんをたくさん見てきた。

 

その日は、なんとか送り出せても。

本質的には何も解決していないものだから、翌日も「学校に行きたくない」と言うのだ。

 

まさに、不毛な戦い。

どちらかが疲弊するまで続いていくのだ。

 

本来、学校ってのは子どもたちをハッピーにする場所。

それなのに、それなのに。

学校に「行く、行かない」で親子の関係が壊れていくのは、とてもとても悲しいことだよね。

 

 

「学校に行かせたい」という気持ちはどこから生まれたのだろう?

「行かせなければならない」

そんな恐れがどこかにないだろうか?

 

そんな恐れから、不毛な戦いが始まるのならば、それは悲しいことだと思うよ。

 

恐れを手放せたら、もっと親子のつながりは整うんだ。

ちょっとぐらい遠回りしたって大丈夫だよ。

この子はこの子であるだけで素晴らしいんだもの。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

その戦い、不毛じゃない?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。