チャイム着席をさせる仕組み

チャイム着席の指導を手放す仕組み

チャイム着席を守らせるという戦い


チャイムが鳴るまでに座席に座ることを「チャイム着席」と呼びます。
ところで、「チャイム着席」って、全国共通ですか?

僕は、若いころ「チャイム着席」を守らせることに、苦労していました。


チャイムが鳴るたびに、
「◯◯くんがいません」
と報告がある。


廊下にいる先生に声をかける
ダラダラ遅れてくる生徒を叱る

 

それが毎時間
本当に無毛な戦いでした。

 

この不毛な戦いに終止符を打った『仕組み』をお伝えします。

 

 

チャイムで始まる小テスト

 

チャイム着席との戦いに終止符を打った仕組み、それは「小テスト」。


僕は国語の先生ですから、漢字を5問出題します
前時の小テストの下部に「次回出題する漢字」として5つの漢字を知らせておきます。
子どもたちはその5つの漢字を覚えてくるだけでいい

 

ただし、
満点でなければ0点。

 

つまり、
満点0点か、しかないテスト。

 

なぜだと思いますか?
採点が早いからです。

 

ざっと見て、間違いがなければ大きく◯。

間違いがあれば、その文字の横に赤線を引く。

あっという間に採点が終わります。

 

そして、満点を10回中、8回以上取ればA評価。
10回中6回以上取ればB評価としました。

 

もちろん、子どもたちもそれを知っています。

 

たった5つですから、だれでも覚えられます。

 

そして、ここからが大事。

このテストはチャイムで配布し、30秒後に回収されます

 

僕はこのやり方をスタートしてから、
チャイム着席の指導を一切する必要がなくなりました。

 

一切というと語弊がありますね。
授業を受ける意思のある生徒は、ちゃんとチャイムが鳴るときには座っているようになりました。

むしろ、授業の前には席に座って、勉強を始めるようになりました。

 

テストの内容は、どうでもいいのです。
ちょっとの努力で、だれでも満点が取れるテストにしてください。

 

国語に限らず、社会でも算数・数学でも理科でも英語でもだれでも満点が取れるテスト。

せっかく満点が取れるテストなのに、チャイムから30秒間しか参加できないんです。

 

大切なことは『仕組み』です。
チャイムが鳴ったときに座っていなければならない『仕組み』を作れば、
叱る時間を手放すことができます

 

 

ハッピーな先生になるためのしつもん

 時間とエネルギーの浪費を減らすために、どんな仕組みをつくりますか?

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。