親の意向に沿って生きさせるの?

この子の人生の主人公はこの子

 

「僕、外交官になりたいんです」

 

そんな子がいました。

勉強熱心でね。

でも、あまり学力は高くないから苦労していました。

 

それでね、僕は尋ねるわけです。

 

「へ〜っ、外交官って何する仕事なの?」

 

すると、こんな答えが返ってくる。

 

「わかりません」

 

僕は不思議に思いました。

仕事はわからないけれど「なりたい」って、ちょっと違和感がありません?

 

 

「何するかわからないのに、

 外交官になりたいんだ…?」

 

 

すると、彼はこう答えました。

 

「お母さんが喜ぶから」

 

そうなんだな…。

彼は「お母さん」が描いた人生を一生懸命生きようとしていました。

 

 

人はだれもが愛されたい。

まして、子どもはお母さんを幸せにするために生まれてきた。

お母さんを喜ばせたい。

 

 

親の何気ない一言に、子どもたちは敏感です。

 

 

僕は子どもにサッカーをやらせたかった。

そんな気持ちを察してか、長男はサッカーを始めました。

 

 

でも、芽は出ません。

親のひいき目に見ても、才能を感じません。

 

 

(無理してサッカーをやらなくてもいいのにな)

そう思っていました。

 

 

中学生になってバレーボールを選びました。

僕は何となく肩の荷が下りたような気がしたんですね。

 

 

長女もサッカーを始め、次男坊もサッカーを始め。

親の意図など気にする必要ないのにな…と思いつつ。

 

 

とはいえ、それもまた彼らの選んだ人生。

 

 

子どもに寄り添いながら、ただそれぞれの夢を応援するだけでいい。

問われているのは、僕らの在り方なのです。

 

子育てに迷ったときに出会いたい100の言葉

この子の人生の主人公は、この子なのだ。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。