「答え合わせ」の連続って、おもしろいの?

答えのない問い

人生を「答え合わせ」の連続にしてはいないか

 

インターネットが通じない国に行ってきました。

すると、僕らがどれだけネットに依存した生活をしているかがわかります。

何をするにもインターネット。

 

 

椰子の木がありましてね。

勝手に採っていいのです。

現地の人たちは器用に切って、ココナッツジュースを飲んでいる。

当然、僕らにはそんな知識はありませんから苦労します。

 

 

こんなとき、googleやyoutubeがあれば便利なのですが、そんなものはありません。

オフラインだとスマホって、あまり役に立たないんですね。

 

 

なので。

 

 

知恵を絞り、試行錯誤し、何とかココナッツを取り出すわけです。

この「知恵を絞り、試行錯誤」が大切なんですね。

 

 

思うに、ネットの検索は、答えに一瞬でたどり着かせます。

すると、僕らは「プロセス」という人生の醍醐味を失うことになります。

 

 

「答え」を知ってしまうと、そこから先は「答え合わせ」でしかありません。

どうも僕らの暮らしは、「答え合わせ」にあふれているようです。

 

 

 

事前学習なんて呼んで、事前に調べていく。

まあ、例えば「奈良の大仏」を調べる。

大きさはこうで、こんな年に作られて、画像を何度も見て。

 

 

で、本物を眺める。

 「あ〜、同じだねぇ」という確認作業。

そんな答え合わせにあふれています。

 

 

数学のおもしろさは、解答にたどり着くまでの試行錯誤にあります。

数字を公式に当てはめて出した「答え」は、ただの作業です。

 

 

学ぶことが苦痛に感じる一因は、そんな「答え合わせ」のような学習にあふれているからなのかもしれません。

 

 

一方、家庭だって同じです。

親が「あ〜しなさい」「こ〜しなさい」とうるさく言う。

言われた通りにやれば、失敗は少ない。

 

 

でもね、それは親の「答え」に従って「答え合わせ」をしているだけなんだよね。

だから、ま〜、あれですよ。

 

「何度言ったらわかるの!」

 

…って、なるわけ。

わかるわけないよね。

「答え合わせ」してるだけなんだもん。

 

 

教室も家庭も同じです。

「育てる」ってどういうことか。

よくよく考える必要がありますね。

 

 

 

 

創造的な人生を生きるためのしつもん

「答え」のない「問い」には、どんなものがありますか?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。