騒がしい教室を変える魔法のアプローチ

まず指導のフロー(流れ)をつくるために

子どもの心の動きを見つめてみよう

 

授業中、おしゃべりばかりしている子

すぐに後ろを向いてしまう子

席を立ってしまう子

 

先生が手のかかる子に子に手をかける。

がんばっている子どもにはどう映るでしょうか。

 

「いいなぁ〜」

「うらやましいなぁ〜」って映ってしまう。

 

授業の邪魔をすれば手をかけてもらえると、

考えてしまう子もいます。

 

だってそうでしょ?

子どもたちは先生が大好き。

みんな、自分を見てもらいたい。

 

おしゃべりしてたら、かまってもらえるんだもの。

 

ある授業を参観させていただいたときのことです。

200字ほどの短作文を書かせる授業でした。

なかなか取り組みの遅い子どもたち。

 

(あっ…、この教室はキビしいかも…)

これが僕の最初の感想。

 

書き出しで苦労している…と言えば聞こえがいいのですが、

早い話、考えていない。

「どう書けばいいかわからない」と言っておしゃべりばかり。

一向に書き出さないんです。

 

「先生、わからな~い」

「何書くの~?」

 

先生もそれに付き合ってしゃべっているものだから、

何の授業なのだか、よくわかりません。

次第にみんながおしゃべりをし出す。

 

 

アプローチする子どもを見誤らない!

 

そういう騒がしい教室でも、

一生懸命取り組める児童や生徒はいます。

 

僕はそんな子のところへすっと寄っていく。

 

「よく書けてるね。

 ◯◯がいいねぇ。

 ◯◯が好きなの?」

 

なんて、書いた作文をずっと絶賛!

書けた子を見つけるたびに近づいていって、

声をかける。

 

「すごいね!◯◯さん、もう書けてるよ!」

 

すると、子どもたち自身が気づくんですね。

どうしたら、手をかけてもらえるかに。

 

書けたら、先生がかまってくれるんだって気づいたら、

黙って書き出す子が増えていきます。

そのフローができてから、

支援が必要な子に、手を差し伸べる。

 

向かいたい方向に向いている子どもたちに指導の力点を置きます。

まずはフローをつくることが大事!

 

指導の力点を間違えてしまうと、

目指す場所と真逆の方向へ

向かうことになってしまいます。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 

 指導のフロー(流れ)を作るために、できている子に手厚くする。

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。