公務員を辞めたいあなたへ


安定ってなんだろう?

経済的に安定していれば、それは安定と呼べるのだろうか?

よく、「公務員は安定している」って言われる。

何をもっての「安定」なのか。

 

 

このあたりの基準って1つじゃないよなって思う。

会社が潰れないっていう1点では、「安定」かもしれない。

 

 

でも、本当にそうなの?

 

会社が潰れないことを、「安定」と呼んでいい時代なんて、もう終わってんじゃなの?って思うわけ。

 

 

僕ね、副業OKだったら、辞めてなかったと思うんだよ。

この時代に、職業を1つに絞って生きるのは、とてもリスキーな生き方だと思っている。

 

 

だって、心が病んだり、身体が病んだりして働けなくなったら、アウトじゃん。

 

 

心や身体に変調を来たしたとき、倒れるまで(保障がちゃんと出る状態になるまで)働かなきゃならないのは、リスクだと思うのだ。

 

 

過労死とか認定されてお金が出たところで、死んでたらアウトじゃん!って思う。

そうなると、この仕事ヤバいな、って思えたときは、それをいつでも辞められる状態にしておくのは、これからの時代のリスクヘッジだと思う。

 

 

働き方もちゃんとリスクヘッジしておく時代なんだよね。

副業を認めず、「この仕事1本で」って状態で、従業員を首輪でつないでおく方法は、もう「これまでの時代」のやり方なんだと思う。

 

 

収入の柱が1本だけってのはむちゃくちゃリスキーなんだ。

で、大手の企業にも副業を解禁している動きがある。

 

 

30万円の収入を考えてみよう。

1つの職業で30万円を稼ぐのが、これまでの働き方ね。

3万円の仕事を10個作るのが、これからの働き方ね。

僕はそういう意識で仕事を生み出している。

 

 

 

副業解禁なんて公務員はまだまだ先だと思うのね。

「安定している」って言葉は、蜜のように甘いんだ。

これって怖いよ。

 

 

会社は潰れないかもしれないけどさ、自分が潰れる可能性はゼロじゃないわけじゃん?

 

 

ブラックな状態を生み出しているのは職場か?個人か?

「安定」ってのは野生の牙を丸く削っちゃうような甘美な響きがある。

で、僕はそういう状況の中で、独立する道を探したんだな。

 

 

人間って楽な方、楽な方へと逃げたくなるからね。

正直苦しかったよ。

 

 

だってさ、普通に働いてたら校長まで出世して、定年後も再就職先があって、お金の面では心配いらないじゃない?

そういう「甘味」って、人の心を惑わせるよね。

 

 

でもね、僕は「次の人生」のために「選択」をしたわけ。

「次の人生」のためには準備の時間が必要だった。

だから、定時に帰ることに決めたんだ。

 

 

もちろん仕事、全部終わらせてから帰る。

凄まじいスピードで仕事をする。

ほとんどトイレも行かないし、ほとんど水分も摂らない。

そんな時間すらもったいない。

 

 

でも、サボってるような目で見られるんだよ。

ヤバいよね。

ブラック感、ハンパないし。

 

 

残業しないとサボってる、みたいな空気感ね。

行事の準備とかも、平気で勤務時間を超えてから始めるじゃない?

僕はあれが嫌いだった。

 

 

やり残した仕事を勤務時間外にやるのはわかる。

でもさ、あの「みんなでやろうぜ」的な仕事を、勤務時間外に始められると、まっとうな感覚を持った人間としては苦しいよなって思う。

 

 

行事じゃなくても同じか。

ブラック感ってさ、個人の働き方が生み出す部分ってあるんだよ。

たとえば、通知表ね。

管理職に提出するためには、学年主任のハンコが必要だったの。

 

 

で、勤務時間まで待てど暮らせど、僕の元には通知表は届かず。

こんなとき、どうすればいいんだろう?

 

 

仕事だから、勤務時間が終わっても待つの?

僕の中ではありえない!

帰りますよ。

マジで帰ります。

 

 

こういうとき、「責任があるんだから、勤務時間外でも残るべき」って考えるヤツが多い。

でも、それはおかしいぜって僕は思う。

非難されるべきは、帰る僕か。

それとも、期限を守れない彼らか。

 

 

子どもたちに、「忘れ物をするな」とか「期限を守れ」とか指導してるヤツがだよ、遅れるとかありえなくない?

だから、俺は待たない!

待つわけがない。

 

 

なのに、あれだな。

「なんで帰ったの?」的な空気が漂う。

 

 

違う、違う。

問題なのは、「帰った僕」ではなく「期限を守れない彼ら」だ。

僕はそう思っている。

 

 

そういう、「勤務時間」に対する意識の低さ。

それが巡り巡って、産休や育休を終えたママ先生の就業の妨げになっていると感じている。

やっぱ「学校現場」が「男性性」の強い職場になってしまうのは、そこに一因があると思うのだ。

 

 

「残業ありき」で働き方を考えるから、ブラックな連鎖にハマっていく。

「みんなでがんばろう」は、いつの間にか、「できないヤツに合わせよう」にすり替えられていく

 

 

卒業のタイミングは、あなたにも必ずやってくる

僕は「僕の人生」を楽しむためには、「このステージに踏みとどまっていてはいけない」って感じたんだ。

 

 

「安定」って言葉は怖いよ。

僕はまったく「安定している」とは思わなかったし、そもそも「安定」が欲しくて教員になったわけじゃない。

 

 

ホントは教室で子どもたちとただ楽しくやっていたかった。

でも、それ以外の仕事が山のようにやってきて、生徒と過ごす時間がどんどんなくなって、尻拭いみたいな仕事が増えて、事務作業が増えて…。

 

 

あぁ…、もう卒業だよね…ってタイミングがやってきたんだ。

大切なのはタイミングで。

 

 

卒業のタイミングが来たときに、自信を持って羽ばたけれるだけの力を身につけておきたい。

その方が、よっぽど「安定しているゼ!」って思うけどね。

 

 

 

創造的な人生を生きるためのしつもん

自分の翼で羽ばたくために、まず何から始めますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。