非難したり、罰したりする『力づくの指導』を手放す

傾聴と対話 生徒指導

力づくの指導ならいつだってできる。

15年も生徒指導をやってきて、それでも「子どもたち」を指導することは難しいと感じています。

経験があるからと言って、簡単なものになるわけではありません。

 

 

もちろん、僕が最初の学校でやっていたような「力づくの指導」ならば、いくらでも簡単にできます。

怖い顔をして、怖いオーラを出して、いかにも「生徒指導」感を出すのなんて、今でもすぐにできます。

 

避難したり罰したり。

飴と鞭で指導していく、そんな「力づくの指導」。

 

そういうものを手放したとき、ホンモノの教育が見えてきます。

 

「力づくの指導」から「寄り添う指導」へ

「傾聴と対話」がキーワード。

 

そんな指導は難しくもあり、またおもしろくもあります。

「力づくの指導」では、非難したり、罰したりすることをよく行っていました。

ところが、この方法は不要な軋轢を子どもたちとの間につくることになります。

 

こちらが武器をもてば、相手も武器をもつ。

こちらの武器には勝てないと感じれば、心の城壁に籠城する。

渋々ながら理解(したフリ)はさせたものの、納得はしていない、腹には落ちていない、なんてことはよくあることでした。

 

だから、生徒指導において「子どもの誤った行動」を非難したり罰したりするだけでは、真の意味での解決にはつながらないのだと気がつきました。

そのことがようやくわかって、僕は「力づくの指導」を手放すことができました。

 

何かを手放さないと、何かを手に入れられません。

「力づくの指導」を手放して、「寄り添う指導」を手にいれる。

 

「非難したり、罰したり」に頼らない指導が、「ハッピーな先生」の生徒指導であると思います。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

非難したり罰したりすることでは、真の意味で心には響かない。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。