妻のトリセツ 〜予定時刻が違うのです〜
ある日のこと。
妻はお茶会がありました。
何気に中国茶藝師資格をもっている彼女。
んでね、朝の忙しいタイミングで
「今から資料を印刷して」
とおっしゃいましてね。
「今から印刷して」という言葉。
この「今から」が苦手な人がいます。
僕もその一人です。
そんな人を仮に「タイプβ」と名付けましょうか。
タイプβはね、あらかじめ言っておいてほしいんです。
言ってくれれば予定しておけます。
予定していないことをぶちこまれるとイラッとしちゃうタイプなんです。
問題はここから。
「で、何時に家を出るの?」
と尋ねる僕。
「8時30分には出られる」
と妻は即答。
さて、タイムリミットが決まれば、タイプβは確実に任務を遂行します。
8時30分!
まだ1時間もあります。
洗い物をし、洗濯機を回し、ゴミ捨てをし、さあ印刷です。
印刷物している最中、
「これも印刷してほしい」
と彼女。
「タスクを追加する」はタイプβをさらにイラ立たせる行動なんですね。
頭の中で描いたスケジュール通りに進まないことが嫌なんです。
結局、完成したのは8時30分ギリギリでした。
さて、ここからです。
いいですか?
ここからですよ。
8時35分。
予定時刻、5分過ぎ。
大丈夫かな〜?と思う心配になる僕。
今日は講座の日。
遅刻なんてしたら大変です。
それなのに…。
なんと!
彼女は服を脱ぎ始めます。
⁉︎
そして、
なんと!
なんと!
彼女はお風呂に入りました!
「ねえ、8時30分じゃないの?」
と半ば呆れ気味に尋ねる僕に、
彼女は微笑みながら、こう答えました。
「うん、
8時30分に出れたらいいな、
って思ったの」
僕にとって、「予定時刻」はリミットです。
彼女にとって、「予定時刻」はあくまでも希望のようです。
では、仮に彼女のようなタイプをタイプαと名付けましょうか。
タイプαから見れば、タイプβは時間に細かいせっかちな人。
タイプβはから見れば、タイプαは時間にルーズで計画性のない人。
そんな見方ができるかもしれません。
僕らは自分と異なるタイプの人を異物として認識します。
「あの人、間違ってる!」って考えがちだけど、本当はただ違っているだけなんです。
CrewDocks®︎は、そんな人のものの見方や考え方の違いを分析するアプリケーションシステムです。
違いを知るモノサシだから、僕は彼女とぶつからずにすんでいるけれど、なかったら喧嘩だよね。
だって彼女、悠々9時に家を出たんだもん…。