なぜ僕らは勘違いして恋に落ちるのかー吊り橋効果ー
ところで、ココロというのはどこにあるのだろうか?
心の臓器と書いて心臓と書くぐらいだから、昔の人は心臓にココロがあると考えたのだろう。
人間は感情の生き物であるから、感情が動くと心臓が活発に動き始める。
好きな異性に会うと心臓がバクバクするし、悪いことがバレそうになっても心臓がバクバクする。
心臓が活発に動くと、血流の関係で顔が真っ赤になったりもする。
逆に、怖いことが起こると、顔が青ざめるのも、まさに「血の気が引く」であって、心臓のポンプが作動するわけである。
「心臓が止まるかと思った」などと言うけれど、僕らは心臓にココロがいると、やはり勘違いしている。
すべての指令は、あなたの脳から発せられている。
つまり、素敵な女性に出会うと僕の心臓のポンプが活発に動くのは、脳みそが心臓に「こちら、脳みそ!心臓は活動量をアップしてください」に伝令を送り、「こちら、心臓!血流アップします!」というやりとりをしているのである。
僕の意思とは関係なく、顔が赤くなる。
それは「カラダのあなた」の仕業なのである。
「吊り橋効果」なるものがあって、恐怖や不安で心拍が上がっている状態で異性に会うと恋愛関係になりやすいという。
「カラダのあなた」が心臓の活動量を上げたのだけど、「ココロのあなた」はそれを「ヤダ!あたし、恋しちゃったかも」と勘違いさせるのである。
あなたの肉体をコントロールしているのは脳である。
脳の中には「ココロのあなた」と「カラダのあなた」がいて、通常は「ココロのあなた」がハンドルを握っている。
「カラダのあなた」は言葉を発しないけれど、あなたにメッセージを送ってくる。
恐怖や不安を感じる場面ではあなたに警告を与えるために、心臓をドキドキさせることでメッセージを送ってくる。
「ココロのあなた」はそのメッセージを、「恋心」と勘違いしてしまうわけだ。
僕らは論理で理解し、感情で行動する。
「あの人、感情的だよね!」と言う人がいるけれど、安心してほしい。
僕もあなたも感情的なのだ。