不便な環境ほど人は頭を使うものさ♪
インドネシアのジャカルタに来ています。
この街の道路は、
上海と同じです。
信号が「青」だから、と言って渡れる訳ではありません。
お構いなしに、赤信号をバイクが突き抜けて行きます。
そうそう。
上海では右折車(日本でいう左折車・小回りする方)は、
赤信号でも関係なく曲がってきます。
つまり、歩行者はたとえ青信号でも、
渡れる訳ではないのです。
すると、僕らは大切にすることが変わります。
大切なのは信号の色ではなく
「今、渡れるか、
渡れないか」
つまり!
「安全か、
安全でないか」
それだけなのです。
上海に赴任した当時、
子どもたち3人を連れての移動は、
信号を渡るだけでも、
とても苦労しました。
ついでに上海は、
無音で走ってくる電動バイクも
怖かったです。
ジャカルタに来て、
そんなことを思い出しました。
ですから渡航してすぐは、
なかなか大通りを渡れず、
苦労しました。
だんだん感覚を取り戻したのか、
サクサク車の隙間を超えていきます。
思うに、
日本の道路は安全です。
交通事故で亡くなる人数が毎年全国ワースト1の愛知県。
道路が日々改修され、信号もどんどん増設されています。
それでもなお、
この状況は改善されていきません。
思うに、安心や安全、便利さといったものは、僕らに考える隙間を与えません。
信号を守るのは当然です。
それが日本のマナーです。
それを否定するつもりは毛頭ありません。
ですが、まったく車が来ていない交差点で、頑なに信号を守る姿は少しだけ不思議に思うのです。
いえ、それが悪いとは言いません。
ルールは守るべきですし、そういう律儀なところは日本の良さでもあるのでしょう。
ただ、車が来ていないのです。
でも、みんな静かに待っています。
見方を変えれば、とても不思議な光景です。
一方、車を運転していると、見通しの悪い交差点を平気で飛び出してくる自転車がいます。
面白いものだなぁ、と思うのです。
こうやって、世界をフラフラすると、日本ってあんまり頭を使わなくても生きていける国なんだよなぁって思います。
語学力がどうの、という話ではなくね。
何つーかさ。
何もかもが便利じゃん?
タクシーの扉だって自動で開くし、遠回りしたりメーター改ざんしないでしょ。
ジャカルタの空港では、ちょっと上乗せされました。
運転手さんがうれしそうにしていたので許すことにしました♡
上海の空港では、まともな運転手さんに出会う方が珍しかったりします。
「今日の運転手、普通だね」
なんて驚いてしまうわけです。
レストランだって、だいたい食えるじゃん?
レストランで出されたもの見て、
「これ、食えるのかな?」って考えたことないでしょ?
不便であればあるほど。
危険であればあるほど。
僕らの脳みそは「考える」んですね。
で、思うんです。
大人が「あーしろ、こーしろ」ってうるさいのはね、
それもまたここで言うところの「便利さ」と同じだと思うんだよね。
考える余白を奪っちゃうっていうのかな。
僕らが子どもたちに与えられるのなんて、
環境だけだと思うのね。
馬鹿になる環境ばかり与えてちゃいけないよね。
もっともっと考えさせなきゃ。
子育てに迷ったときに出会いたい100の言葉
便利であることがいいことかい?