リーダーが、次のリーダーを育てる仕組みをつくる


『ファシリテーター型リーダー』が、次のリーダーを育てる


「ファシリテーター型リーダー」を見つけたら、その子を分散するように班に配置します。


ちなみに、班のメンバーは活発な子やおとなしい子を上手に割り振ろうと考えがちですが、あまりこだわる必要はないでしょう。

 

大人しい子ばかりの班が、一番活発だったりします。

 

いつもは「カリスマ型リーダー」のもとで、大人しく「言いなり」になっていた児童生徒が、思わぬ力を秘めていた、なんてことはよくあることです。

 

ただ、一つ気をつけていることは、「仲のよい子は一緒にしない」
これだけです。

 

そして、そのリーダーの姿を見ながら、周囲も「ファシリテーター型リーダー」に育っていきます。
班構成を変えながら、班活動を繰り返していくと、年度の終わりには、どんな班構成であって活発に活動できるように育っているのです。

 

ここがおもしろいところです。

 

「カリスマ型リーダー」は「主」「従」の関係になってしまうため、他の子がリーダーに育つことはまずありません。


「カリスマ型リーダー」は、同じ班になったとき打ち消し合います。

あえて、そのようなリーダーは別々の班に入れるでしょうから、担任の先生は気がつきにくい現象かもしれません。

 

 

人間関係というのは、おもしろい構造をしており、一つのグループに2人の「カリスマ型リーダー」は成立しないのです。

 

また、班の組み合わせによって、意思の弱い子たちのグループではリーダーシップを発揮できるのに、少し活発な子たちのグループになると、途端に大人しくなってしまう子もいます。

 

どんな班構成であってもリーダーシップを発揮できる「カリスマ型リーダー」は、かなり稀有な存在であると言えます。

 

ですから、「ファシリテーター型の学級経営」は、みんなが主体的に学級に関わっていける教室になります

 

「ファシリテーター型の学級経営」にシフトすることで、学級の雰囲気をガラリと変えることができるのです。

 

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 

 「リーダー」が次の「リーダー」を生み出す構造をつくる。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。