第4の習慣 教室に「ありがとう」を循環させる

学級経営

世の中で起きていることが、教室でも起きている

学校は「社会の縮図」と言われます。簡単に言えば、現代社会をぎゅ~っと詰め込んだものが学校です。

 

ですから今、世の中で起きていることが、ちゃんと学校でも起きているのです。

「いじめ」の問題なんてすごくわかりやすい。

 

大人の世界を眺めてみてください。

ちゃんと「いじめ」が起きている。

目立つ人はネットで叩かれる。

芸能人なんて、格好の標的。

不特定多数の人が書き込めるサイトなんて、もう「いじめの宝庫」。

ヘイトスピーチなんかもそう。

ママ友同士でのLINE外しなんかもそう。

攻撃できる人を見つけては、攻撃する。

 

多様な生き方が認められる一方で、他者に無関心で不寛容な世の中になってしまいました。

満たされない鬱屈したエネルギーを感じます。

 

そういう大人の背中を見て、子どもは育っているんです。

最近の子どもたちのいじめはひどい?

学校がなんだか「いじめの巣窟」のように言われてしまうけれど、そうではないと思うのです。

 

ちゃんと「世の中」と同じことが起きているに過ぎないのです。

 

それで、これからは「世の中」は2極化していくと言われています。

貧富の差と言っていい。

でも、その豊かさってお金じゃないんです。

心の豊かさでいうところの2極化。

 

だから、子どもたちには、心の豊かな人に育ってほしい。

心の豊かな子どもばかりだと、教室は本当にハッピーです。

心の豊かな人間は、互いの違いを受け止めます。

 

心の貧しい人間は、互いの違いを攻撃します。

互いの「違い」違い」って認識するんですね。

 

で、そんな心の豊かさを生み出すのは、「ありがとう」という感謝なんです。

人の想いは循環します。

巡り巡って返ってきます。

僕はいつも「ありがとう」が循環する教室を目指しています。

 

「子どもたちに愛され、保護者に応援される先生」になるための第4の習慣。

それは、教室に「ありがとう」を循環させる習慣。

 

「ありがとう」が循環させていくのです。

では、どうやって「ありがとう」を循環させていくのでしょうか。

 

「先生」は「ありがとう」を循環させるポンプになればいい

人間の想いは、ちゃんと循環していきます。

ですから、先生の役割というのは、その「ありがとう」の流れをつくってあげるだけなんです。

ポンプになって、吸い込んで押し出すだけなんです。

 

そう考えると、できることはたったの2つ。

 

まずは「押し出しましょう」

1つは、子どもたちと保護者にいつも感謝することです。

「きれいに黒板を消してくれてありがとう」

「窓を開けてくれてありがとう」

「一人ぼっちのあの子のそばにいてくれてありがとう」

いつもいつも子どもたちに感謝し、それを言葉と態度で伝えます。

 

それから、保護者に会うたびに「こんな素敵な子どもたちに会わせてくださってありがとうございます」という気持ちを込めて接するんです。

 

「ありがとう」を発信していくんですね。

 

それから、もう一つ。

今度は「吸い込む」んですよ。

子どもたちが「ありがとう」って言いたくなるぐらいの優しさで包み込むんです。

「ありがとう」って言いたくなる指導

 

そうやって、先生自身がポンプとなって教室に「ありがとう」を循環させていく。

そんな教室は、とっても「ハッピーな教室」です。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 「ありがとう」が循環する教室をつくるためのポンプになる

 

ハッピーな先生になるための7つの習慣

第1の習慣 ブレない自分基準をもつ

第2の習慣 感情と向き合う

第3の習慣 仕組みをつくって、子どもに手放す

第4の習慣 教室に「ありがとう」を循環させる

第5の習慣 ◯◯◯もらえることを常に考える

第6の習慣 出会う人すべてを◯◯する

第7の習慣 圧倒的に◯◯

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。