教室では野心が邪魔をする。

授業参観 研究授業

自分の心の中に巣食う野心に気づく

正直申し上げて、僕は「野心」の塊でした。

ちょっとでも、「すごい先生」だと自分を大きく見せようとしていました。

こんな知識もあるんだぞ。

こんなメソッドを知っているんだぞ。

 

そんな野心が心の中で蠢いていた若いころ。

研究授業に授業参観。

外から人に見られると、そんな野心が顔を出しました。

 

見栄えのする授業。

最先端の授業。

 

「どうだ?オレってすごいだろ?」

そんな想いが、授業に溢れ出ていました。

 

野心に溢れる授業ほど、うまくいかない

で、そういう授業はことごとく失敗しました。

なぜかって、理由は簡単。

 

子どもが置いてきぼりだから。

子どものことなんて見ていないから。

 

目の前の子どもの姿を見ないで、実践ありきの授業。

子どもが必要としているものではなく、僕自信が欲しているもので授業をする。

当然、失敗しますよね。

 

で、そんな授業のときほど、ショックは大きい。

自信満々で授業して、終わってみたらシュンとなる。

超かっこ悪い自分に気づいちゃう。

 

野心があると、いいことなんて一つもないんです。

 

ただ目の前の子どもの幸せのために教室に立つ

野心は教室の外に置いてこなきゃダメだなって、つくづく思います。

 

教室に入ったら、他の大人の評価なんてどうでもいいこと。

授業参観も研究授業も、大人の存在は案山子だと思えばいい。

 

僕らの評価は、子どもの表情なんです。

子どもたちが生き生きとしていればOKぐらいでちょうどいい。

 

あんまり難しく考え出すとね、全部つまんなくなるの。

野心は教室の外に捨てて、ただただ子どもの笑顔のために授業をする。

 

それだけで、教室はハッピーになる。

そして、参観している大人もハッピーになるんだと思う。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 教室に入ったら、僕らの評価基準は子どもの笑顔

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。