あなたは運がいいですか?


「出版したい」

それが僕のこれまでの夢だった。
名古屋から東京まで、仕事帰りに新幹線で移動して出版セミナーに参加し、そこで講師から企画書を罵倒され、失意のまま夜行バスに揺られて帰ってきたこともあった。


出版エージェントに何十万円も支払い、1年間音信不通で、最後の最後に「ダメでした」とだけメールをもらったこともあった。


出版合宿に参加して自分の出版企画について熱弁したら編集者に鼻で笑われて終了した。


出版会議という企画に参加したら、編集長さんになぜか怒鳴られたりもした。


まー、とにかく、本が出せなかった。
人生というのは大きな流れ。
河川をイメージしてほしい。


出版について言えば、僕の流れは堰き止められて澱んでいたわけだ。


僕はそこから方向転換する。


ちょうどコロナ禍の2020年。
十干十二支は『庚子』の年。


もうすっかり忘れちゃっただろうけど、当時はわりと話題で、『庚子』はまさに「破壊と創造」がテーマだった。


コロナでガッツリ生活様式が変わった。
これで大きく流れが変わる。


ビジネスのオンライン化やテレワークが進み、飲食もテイクアウトや宅配が盛況となった。


その流れに乗れた人と、その流れに乗れなかった人とがいた。
流されるのは良くないことだけど、流れに乗ることは重要だ。


かく言う僕も、そこで学校や幼稚園・保育園での講演依頼はパタリとなくなり、講座もオンラインに切りかえるしかなくなった。


「リアルで会えない」は僕のような仕事の場合、ご縁の広がりが少ない。
これは良くない流れだと思った。


そんなタイミングでTikTokと出会った。
あれよあれよと言う間に、フォロワーは10万人を超えた。


その間に、僕の講座の門下生は80名を超え、それほどお安くはない講座の受講者数は、のべで300人を超えた。


株式会社ミナクル組織研究所という会社を作ったのだけど、これもあれよあれよという間にできた。


僕が1人で作ったわけではなく、何人かの社長さんに応援してもらって作った会社だ。
それが2020年の終わりだった。


新年を迎えたとき、ふと「天からの啓示」というか、なんとなく調べたくなったっただけだけど、この「生年月日でその人の命式を読み解くシステム」が、どう作られているのかが気になった。


それから僕はあらゆる本を読み漁り、Google先生のマンツーマン指導を受けながら、研究に研究を重ねた。


最初から「システムを作ろう」を思っていたわけではない。
ただなんとなく、それをしたくなったのだ。


すると、このシステムは世に出回っている以上にいろんなことがわかることがわかった。


面白いのだけど、処理しづらいデータだな、と思った。


ちょうどそのタイミングで、経済産業省の事業再構築補助金の話を耳にした。
それで、じゃあこのデータを使って、人材分析システムを作れないだろうか、という話になった。


そして、2021年の終わり、もう一度出版にチャレンジすることにした。
以前相談していた出版社の美人編集者さんからメッセージをもらったことがきっかけで、その流れで一緒に企画書を作ることにした。


面白いもので、「出版したい!」と必死になっていた2019年の僕と、2021年の僕はプロフィールがガラリと変わっていた。


フォロワー10万人のTikTokクリエイターであり、学校や幼稚園・保育園、スポーツ指導者や経営者が全国から学びに来る講師であり、人材分析システムCrewDocks®︎の開発者になっていた。


そして、そのプロフィールを武器に出版企画書を作成したところ、2022年ついに商業出版が決まった。


あれよあれよと言う間に、出版が決まり、一気に原稿を書き上げ、『自走する組織の作り方 統率力不要のリーダー論』(青山ライフ出版)が書店に並んだ次第だ。


ここまでが僕のストーリー。


人生は大きな流れ。
運気は運機。
自分の命をどう運べば良いかを教えてくれる羅針盤である。


うまくいかないときは流れが澱んでいる状態。
クヨクヨしていても仕方がない。
澱んでいるならば流れを変えてやれば良い。


僕はサッカーが好きなのだけど、試合の流れが悪いときは、選手交代をしたり、フォーメーションを変えたりする。


よくないのは、監督がベンチから怒鳴って、あーしろ!こーしろ!と言うことだ。
これでは流れは変わらない。


2019年以前の僕は、まさにベンチから叫ぶ監督と同じで、何も変えないまま「出版したい!」と叫び続けていた。


うまく行ってるときは流れに乗ればいい。
会社ができて、みんなが講座に足を運んでくれて、人材分析システムが完成し、本が出た。


こういうときは、流れに乗るだけでいい。


うまく行かないときは、流れを変えてやれば良い。
ちょっと一度、そのことは忘れて、他のことにエネルギーを注ぐのだ。


婚活したくてガンガンお見合いパーティーに行っていたけど全然うまく行かなかった女性があきらめてバイト始めたら、そこで出会った3つ上の先輩とめでたく授かり婚しちゃった、とかはよくある話で。


人生は意図した通りには行かないけど、意図を放っておくと、なんだかんだでそうなっていたりもするもので。


「すべてはうまく行くようにできている」


これ、僕の座右の銘というか、困難に出会ったときに心に刻んでいる言葉だったりする。
そして、たぶんこういう考え方で生きてる人間はやっぱり、「自分は運がいい」と思ってしまうのである。


 
 
 
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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。