運気の悪い試練のときをどのように過ごせば良いか


「今年の運気はどうか」

みなさん、それに興味があるようです。

新幹線で名古屋駅から東京まで移動していたときのこと。

まだ幼い長男が「お父さん、今どこ?」と尋ねるので、「もうすぐ富士山が見えてくるよ」と伝えました。

「今年の運気」なんてものは、まさに「今どこ?」の話であって、あまり意味をなさないと僕は思っています。

これが新横浜に到着すると、「ああ、もうすぐだな」という気持ちになり、品川に着いた頃には降りる準備を始めています。

あと、どのくらいだから、こんな準備をしておこう。

そういうことが見えてきます。

「運気」は人生の大きな流れです。

ちゃんと流れを感じることが大事なんです。

ちなみに、富士山を見れたのは新幹線の左側の座席に座ったからですし、天気が晴れていたからです。

右側に座っていたら、小さな窓からちょっと見えるだけですし、曇っているとさっぱりわかりません。

このように、自分で選択したことと、自分ではコントロールできない偶然とのかけ算で、「今ここ」は存在します。

人生というものは「今ここ」の連続です。

「今ここ」で様々な選択をすることで未来を創造しております。

その選択を「今ここ」の時点で良いか悪いかを論じることは、ほとんどの場合、意味をなしません。

未来から過去を振り返って、「あぁ、あのときの選択は間違ってなかったな」とか、「あぁ、あのときあんなことしなければ今ごろ」とか、思うわけです。

無事に東京駅に着けば、「新幹線に乗ったから早く着いた」と思うでしょうが、停電で一晩中車内に取り残された人からすれば、「あぁ、新幹線なんて乗らなきゃ良かった」と思うでしょう。

もちろんそれだって、のちに女の子と喋っていて、「俺、新幹線に取り残されたことがあってさ」なんて話をして「ええ!なになに?聞かせて!」となって、恋に発展したら「新幹線に取り残されてよかった!」に変わることもあるわけです。

「今年はどうか」という視点は、コンテンツとしては面白いですが、ほとんどの場合、意味をなさない。

では、どうしたら良いかというと、過去・現在・未来の流れをちゃんと見るということです。

花が咲くのは種を蒔いたからです。

種が蒔けるのは、ちゃんと土が耕してあるからです。

結果には必ず原因があって、「今ここ」は過去のあなたの選択の結果であり、「今ここ」は未来に起こることの原因を作っています。

たとえば、2022年は「辛生まれ(宝石)」の人にとって試練と年でした。

それで、「去年は辛かった」なんて人がいっぱいいます。

でも、それ、「今年は辛い」という思考が、あなたの現実を生み出していることを忘れてはいけません。

「辛い、辛い」と思っていれば、「辛いこと」をフォーカスしてしまいます。

意識の中で「辛いこと」だけが残ってしまうのです。

先日、「私は別に辛くなかったわ」という「辛生まれ(宝石)」の人に出会いました。

それで良いのです。

別に当たってる当たってないは、どうでも良い。

それよりもどんな気構えでいるか。

こちらが大切です。

すべての物事には陰陽あって、良い悪いという二元論で考えないと言う話を以前書きました。

「試練の年」というのは良い年でも悪い年でもありません。

試練とは、あなたを成長させるものです。

苦しいからこそ努力し、力を伸ばしていきます。

困難に打ち勝とうともがき苦しんだ経験が、あなたを成長させるのです。

「試練の年」ですから、大きな成果は期待できません。

その点でも苦しいのは間違いないでしょう。

でも、明けない夜はないし、止まない雨もない。

このあと明るい未来が待っていると思えば、あなたはきっと歯を食いしばって、もがくことができるのです。

そうやって私たちは、「今ここ」を必死に生きて「未来」を創造しています。

今年は「庚生まれ(鋼鉄)」の人が「試練の年」に当たります。

エネルギー的には「胎児」の状態で巡ってきます。

このエネルギーは、現実世界をガッツリ動かすパワーがなく、辛いことから逃げ出したくなる状態です。

ちなみに、「辛生まれ(宝石)」の人は、昨年がこの巡り合わせでした。

ですから、試練と向き合うことができなければ、ただ辛いだけの年になり、そんな自分の状態を乗り越えられた人にとっては、「どうってことなかったわ」という年になります。

そんな年が「鋼鉄」の人には巡ってきます。

これをあなたの成長のチャンスに捉えてください。

目先の結果である「今どこ?」「もうすぐ富士山」ではなく、「未来のために自分をどう成長させるのか」にフォーカスしていただきたいのです。

時間は過去から現在、そして未来へと流れています。

「今ここ」を精一杯生きるのは当たり前のことですが、その「今ここ」を作ったのは過去のあなたであり、未来のあなたを作るのは「今ここ」の私の振る舞いであることを自覚せねばなりません。

それを忘れると運気に翻弄されることになります。

「こんな運気だから辛かった」というのは、まさに翻弄されている証拠です。

運気は波です。

サーフィンするんですね。

うまく乗りこなすことが重要なわけで、波に翻弄されて海中揉みくちゃにされてら疲弊してばかり。

そして、忘れてはいけないのは「鋼鉄の人」以外だって、生きていればいくらでも「試練のとき」に出会うということです。

そのとき、これを成長のチャンスにできるか、「なんで自分はこんな境遇なのだろう」と思うかで人生は大きく変わるであろうことは言う間でもありません。

「ピンチはチャンス」とは、まさにこのことです。

僕にも大きな試練がありました。

事務所でひとり、悔しくて涙したこともありました。

でも、それを乗り越えた今、以前よりさらに強いメンタリティを手に入れることができました。

成功者のストーリーを読むと、必ず大きな困難が待ち受けていて、それを乗り越えたからこその「今」だったりします。

いつも順風満帆なんてことはなく、誰にだって試練は平等に訪れます。

でも、「運の良い人」というのは、試練を試練と思わぬ人なんですね。

ピンチが来たらチャンスです。

深呼吸をひとつして、どんな自分に成長できるか、ワクワクしてみてください。

 
 
 
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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。