人の性格はフラフラするー「外的統制型」と「内的統制型」ー

悲しみ

行動を起こすと、必ず結果が出ます。

良い結果が出ることもあれば、悪い結果が出ることもあります。

いずれにせよ、自分が何か行動を起こすと、結果を出てきますよね。

 

 

この結果と自分との関係をどう捉える傾向にあるか、という話をしたいと思います。

この傾向を「外的統制型」と「内的統制型」に分類しましょう。

自分はどちらの傾向が強いか、考えながら読んでみてください。

 

 

外的統制型の人は、成功や失敗の原因を外的要因に求めます。

うまく行っても行かなくても、「自分のせいではない」と考えます。

 

 

楽観的な人は、この傾向が強いため、失敗しても落ち込まず、反省もしません。

「自分のせいではない」と考えているからです。

 

 

この傾向のまま失敗を繰り返し、周囲から批判を浴びて、「自分は運が悪い」と考え始めてしまいます。

 

 

一方、内的統制型の人は、成功や失敗の原因を自分の能力や自分の努力に紐づけます。

人のせいにせず、うまく行かなくても「できることをしよう」と考えます。

成功者の多くは内的統制型だといわれています。

 

 

ただ、責任感が強いあまり、なんでも自分でやろうとするところがあるのです。

 

 

先日、観光農園を経営されている経営者さんと話をしていたときのこと。

収穫の時期になって数人、短期のアルバイトを募集したんだそうです。

 

 

時間もなかったですし、人手も足りなかったので、ろくに面接もせずに雇用してしまいました。

そのアルバイトの中の一名に散々手を焼いたそうなんです。

 

 

「商品の扱いについて、何度注意してもそれに従おうとしない」と嘆いていました。

教育効果の低い人材は確かにいます。

 

 

こういう人材の多くは、矢印が自分の方向に向きません。

外的統制型の傾向が強いと、注意されてもなかなか自分の行動を改めることができないのです。

 

 

原因を自分の行動に結びつけませんから仕方がありません。

上司が叱ってくるのは、パワハラ気質の上司だからだ、と考えているかもしれませんね。

 

 

自分の行動の結果、上司は叱ってくる。

そういう理解になっていない。

上司が怒っているのは自分のせいではない、と考えているわけです。

そりゃ指導しても、指導が腹に落ちることはないはずです。

 

 

こういう人を見つけるためにも面接はちゃんとやった方がいい。

「失敗したときにどう考えますか?」という問いを投げてみると良いかもしれません。

たとえば、「受験に失敗した」という経験がある人に「そのときどう思った?」と尋ねてみます。

 

 

「努力不足だと思った」と言う人は「内的統制型」ですし、「運が悪かった」と言う人は「外的統制型」です。

 

 

「内的統制型」の人の方が指導は入りやすいと言えるでしょう。

 

 

しかし、この傾向は「絶対的にこの人はこうだ!」と言い切れるものではありません。

「内的統制型」の人はいつもいつも、常に「内的統制型」というわけでありませんし、「外的統制型」の人も、いつもいつも、常に「外的統制型」というわけではありません。

 

 

やはり、時と場合によって行ったり来たりするものです。

ただそれにも傾向はあって、「内的統制型」に偏っていたり、「外的統制型」に偏っていたりします。

 

 

僕は比較的、「内的統制型」の人間です。

起こる結果はすべて「自分のせい」と考えています。

 

 

でも、時には「運が悪い!」と思うことだってあります。

行ったり来たりするけれど、傾向はある。

人の性格なんてものは、そういうものだとご理解ください。

 

 

 

 

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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。