なぜ私はこんな性格なのか


現在の心理学では、パーソナリティーという考え方が一般的です。

人の性格というものは、社会生活の中で獲得されていったものだ、という考え方です。

あなたがその性格なのは、出会った人や生活環境の影響だと考えます。

そこに、持って生まれた素質のようなものは考慮しません。

 

 

一方で、キャラクターという言葉もあります。

こちらは、ギリシャ語で「刻み込む」とか、そのための道具を意味する「karakter(カラクティー)」を語源としています。

 

 

人の性格は彫刻のようなものだ、と考えられています。

人にはそれぞれ持って生まれた素質があります。

彫刻で言えば素材のようなものですね。

 

 

素材は変えられません。

それこそ一生、まさに三つ子の魂百までです。

 

 

それをノミとトンカチで削っていく。

これは、人の影響だったり、教育だったり、感銘を受けた本だったり。

そうやって形作られたものが「あなた」という個性です。

 

 

僕がいつも疑問だったことがあります。

それは同じ家庭で育った子どもなのに、同じようには育たないということです。

 

 

たとえば、兄はスポーツ万能でリーダーシップがあって快活だったりします。

明るい性格で学級委員を歴任した彼の妹が入学してくるというので、「どんな子かな?」と思っていたら、とてもおとなしい子で驚いたことがあります。

 

 

それでお母さんに、「なんだか全然違いますね?」なんて尋ねましたら、「ホント、違うでしょう?小さい頃からこの子はおとなしくて…」なんてお話をいただく。

 

 

そんなことは山のようにありました。

すべてが環境で作られるならば、同じご家庭で育った子は、ある程度似ていなければなりません。

でも、そうではないのです。

 

 

人それぞれ、「生まれてから死ぬまで持ち続ける、一生変わらない不変の特性」があるように思います。

この「一生変わらない不変の特性」を分析することで、その人の個性を理解するためのモノサシにしたいと考えました。

 

 

これが「自分らしさ」の正体です。

でも、僕らは社会生活の中でいろんな仮面を着けて暮らしています。

会社では「上司」という仮面を着け、家では「夫」の仮面を着け、子どもの前では「父」の仮面を着ける。

 

 

これをペルソナと呼んでいます。

いろんな仮面を着け替えながら暮らしているけれど、ついつい滲み出てしまうもの。

それがあなたの「個性」であり、人はそれを「自分らしさ」と呼ぶのです。

 

 

だから、自分ではなかなか「自分らしさ」に気づくことができません。

他人が見て、「なんだかそれってあなたらしいよね」なんて言われてはじめて、自分の「自分らしさ」に気づくものなのです。

 

 

 

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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。