子どもたちが活躍するのは、20年先の未来です。
どんな人生を歩いたら、子どもはハッピーだろう?
「先生のせいで、ウチの子は向上心がなくなったじゃないですか!」
そんなことを言われたことがあります。
少しでも偏差値の高い高校に行かせたい!
それが子どもの幸せだ!
それなのに、この先生は「今の力でトップに立てるところに行くといい」なんて指導する。
お母さんが怒るのも、ごもっともです。
しかも、我が子がこんなふうに言うんです。
「お母さん、いいよ。
僕はこの学校に進学するから。
この学校なら、今のまま普通にやったら受かるだろうし。
入ってからも、上位に入れるから。
あんまり勉強しろ、勉強しろって言わないでよ」
子どもが努力をやめてしまったじゃないか!
お母さんの怒り、理解できます。
お子さんのこと、心配ですよね。
周囲のプレッシャーもありますよね。
子どもを育てるって、ホントに大変です。
まして、思春期ともなれば、子どもも言うことを聞かなくなります。
塾の先生も言うわけです。
「もっとがんばれば◯◯高校に行けますよ」
「もっとしっかりやらせてくださいよ!」
「少しでも偏差値の高い学校に行くべきですよ!」
偏差値の高いところ。
制服を見れば、一目でわかるような有名な学校。
そんなところに入れれば、親としても誇らしいです。
でもね、子どもが本当に幸せなのは、そこで輝けることなんだと思うのです。
子どもにとってどんな人生が幸せなのでしょうか。
偏差値の高い学校に入れば、ハッピーな人生が保証される。
そんなことって、あるのでしょうか。
ロールモデルの崩壊
いい高校に入り、いい大学に入り、大手企業に入れば、定年まで給料が保証され、老後は年金で優雅な余生が過ごせる。
そんなロールモデルは、とっくの昔に崩壊しているようです。
高校に入学できるのは100人中98人です。
そのうち、卒業できるのは96人。
そのうち、大学に進学するのは52人。
そのうち、卒業できるのは46人。
で、従業員1000人以上の企業に就職できるのは15人。
部長や課長に昇進するのは3人。
【参考文献】山口揚平 著 『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか』アスキー・メディアワークス
これまで「よし」とされてきた人生のロールモデルは、実は数少ない人だけのロールモデルだったのです。
100人中、たったの3人って…。
また、オックスフォード大学が認定した10年後に「消える仕事」「なくなる仕事」が、昨年発表されました。
昨年、ということはあと9年…。
それによれば、今後10年から20年程度でアメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったそうなのです。
20年先、30年先の未来を想像して、子どもたちの指導に携わらなければなりません。
ハッピーに生きてほしいから、子どもたちに伝えること
だれかの言いなりになって、自分の進む道を決めてはいけません。
それは、あなたの人生ではありません。
だれかの人生を、あなたが歩まされるということです。
あなたの人生なのだから、あなたが決めるべきなのです。
高校選びは、あなたができる最初の人生の選択です。
どんな人生を歩みたいですか?
だれの人生を生きたいですか?
あなたが一番輝ける学校はどこですか。
他人の評価に委ねる人はね、他人の人生を歩む人です。
自分で決めなさい。
自分のことは、自分が一番わかってるんだから。
そんなふうに伝えています。
入ってからの3年間が大事!!
もっと言えば高校を卒業したあとの人生が大事!!
ハッピーな先生になるためのステップ
10年先、20年先を見据えて進路指導を進める。