偏差値なんかに惑わされない進路指導
偏差値は『いい学校』の目安にはなりません。
模擬試験を受験すると、偏差値というのが印字されています。
インターネットで検索すれば、すぐに出てきます。
その数字は何を表しているのでしょうか。
あの数字は、入学の難易度を表した数字です。
入学を希望する子の人気といってもいいでしょう。
では、あの偏差値って、どんなときに上がるのでしょうか?
僕が見たり聞いたりしてきたことをまとめると、こうなります。
男女共学になったとき。
電車が開通して、交通の便がよくなったとき。
学校名が変わったとき。
甲子園に出たとき。
卒業生が有名になったとき。
制服が可愛くなったとき。
あれ?
勉強と関係ないじゃない?
つまりね、学校の指導力が評価されて、偏差値が高くなっているわけではないのです。
偏差値が高い学校は、いい学校なのでしょうか。
そもそもいい学校って、どんな学校なのでしょうか。
偏差値が高くても、『ほったらかし』の学校もあります。
偏差値が低くても、丁寧に子ども一人ひとりを指導する面倒見のいい学校もあります。
あの数字はね、入りやすさの目安にはなるけれど、『いい学校』の目安にはなりません。
その子その子に合った学校を選ぶということ
入学はスタートラインです。
偏差値60の子が、
偏差値70の学校に入ったら「クラスで一番頭の悪い子」
偏差値60の学校に入ったら「普通の子」
偏差値50の学校に入ったら、「学校でトップの秀才」
偏差値40の学校に入ったら、「創立以来の天才」
同じ力でも、周囲の目は変わります。
そして、周囲の関わりが変われば、その子の成長も変わります。
勉強しなくてもいいなんて言いません。
勉強は学校選びの選択肢を広げるためにやっています。
成績が上がれば上がるほど、選択肢の幅は広がります。
だけどね、
「自分の偏差値よりちょっと上を受けなければならない」
そんなルールはありません。
大切なことは、子どもたちがモチベーション高く、途中離脱することなく、3年間通える学校です。
退学してしまう子、多いですね。
そういった子の相談にも乗るのも中学校の先生の仕事です。
在校生だけでなく卒業しても面倒を見るんですね。
で、やっぱりリタイアした子を見るのって中学校の先生にとって、一番悲しい時間です。
ご家族とお話をすると、お子さんの退学って家族にも暗い影を落とします。
入ることが大事じゃないんです。
入学はスタートラインに立っただけ。
ホントに大事なのは、そのあとなんです。
ハッピーな先生になるためのステップ
数字より大事なことがあることをちゃんと伝える