【命式を読み解く進路指導】Ωタイプは「夢」を語り、βタイプは「目標」を論じる。

βタイプの先生が、進路指導でΩタイプの生徒に苦労しているというお話を伺いました。
彼女曰く「全然現実を見てなくて夢ばかり語る」のだそうです。
中学校3年生。
進路指導。
確かに指導する立場としては、学習成績と自分の学力の余白を考慮して、現実的な選択をしてもらいたいものです。
成績を一目見れば、だいたいこのぐらいの高等学校や専門学校に進むんだろうな…と予測が立ってしまうのが、長年中学校教員をしてきた僕らの嫌な癖だったりもします。
もちろん可能性を信じたい。
でも、高校入試で浪人する生徒はまずいないように、受験校決定のリミットまでに現実的な受験校選びをさせていく必要があります。
そういう「現実的なお話」をいち早く理解できるのは「βタイプ」です。
インターネットや「進路の手引き」「高校ガイド」などで調べ、わりと現実的な選択をしてきます。
なかなか方向性が見えず、周囲の言葉に流されながら、あっちへ行ったりこっちへ行ったりするのが「αタイプ」。
話を聞いてあげて、頭の中を整理させてあげると良いかもしれませんね。
こちらの意見に流されやすいですから、「最後まで聞いてあげる」という気持ちが指導する側にも必要です。
で、問題は「Ωタイプ」です。
彼らは「夢」を語ります。
できもしないこと、現実的ではないことを、瞳を輝かせて語ります。
「βタイプ」の先生としては
(はぁっ?なに言ってんの?成績表、見たことあります?)
と感じてしまうのも無理ありません。
「Ωタイプ」の生徒に「Ωタイプ」の保護者だったりすると、もうお手上げです。
「学習塾の先生には大丈夫って言われたんですよ!」とか、
「先生が子どもの可能性を信じなくてどうするんですか?」とか、
「この子の夢を応援してください!」とか。
まあ、僕も散々言われた経験があります(笑)
覚えておいてください。
「Ωタイプ」は夢を語ります。
それをどうか心から「いいね」という気持ちで応援してあげてください。
合格するか、しないか。
それは別問題として、語っているのは「目標」ではなく「夢」なので、応援してあげてほしいのです。
そのうえで、ここからはプロ教師として、交渉ですね。
現実的な「滑り止め」を1校だけは入れてもらうよう上手に話をして、あとは「どうぞチャレンジしてください」で良いのです。
「βタイプ」が話す「現実的な話」は、「Ωタイプ」にとってカケラも面白くない話なんですね。
だから、こちらがどれだけエネルギーをかけて話をしても右の耳から左の耳へ抜けていってしまいます。
我が家でも、こんなことがありました。
ちょうど娘が中学生になって初めての定期テストのときでした。
「βタイプ」の兄が「Ωタイプ」の妹に尋ねるんですね。
兄「なぁ、テストの目標は何番だ?」
妹「えっ⁉︎そりゃ1番でしょ?」
兄「はあ?そんな勉強法で1番なんか無理だし」
妹「はあ?ウザいんだけど…」
隣で聞いてて、笑ってしまいました。
「βタイプ」の兄は現実を語り、「Ωタイプ」の妹は夢を語っているわけです。
「できること」を「目標」と呼ぶ「βタイプ」と、「できるかできないか」はどうでもいい「Ωタイプ」が、同じテーマで語り合うと、こんな風にすれ違うんだなぁ…と思いました。
人間関係の教科書
「夢」を語る人に「現実」を見せるのは愚策です。
