必読!中3の子をもつ「受験生の親」が絶対にすべきこと


受験にノコノコついていくな

いや、びっくりしたよ。

ウチの子、今年、受験生。

親の知らぬ間に願書提出が終わり、気がつけば受験も終わってたね。

 

 

「今年は受験生の親ですから、大変ですね」ってメッセージが来た。

(えっ?なんで?)って思ったのね。

 

 

だって、受験するの、俺じゃねーし。

特にやること、なくね?

 

 

受験の日、父ちゃん母ちゃんはお仕事。

「行ってきます!」という長男くんに、いつも通り「行ってらっしゃい」と伝えた。

 

 

帰ってきた長男くんが一言、「けっこう、親と一緒に来てる子いたよ」って。

アホだな。

アホ親だな。

 

 

えっ?なんでノコノコついて行くの?

意味不明。

 

 

体験入学や進路説明会に何度も足を運んでいる。

行き方はわかってるじゃん。

 

 

んじゃ、一人で行ってこいや!だろ?

だって、こいつの人生じゃん?

親の出る幕ないべ?って思う。

 

 

最近は、子どもの就職試験にも親がついてくるらしい。

マジ、ヤバい。

そんなやつ、絶対採用したくない。

 

 

婚活に親がついてくるパターンもあるみたいよ。

本気で気持ち悪い。

 

 

そのくせ、子どもには幼い頃から習い事をバンバンさせちゃう。

この手の親に良くあるパターン。

常に「子どもが心配」「子どもが不安」って人ね。

 

 

まず、大事なことを書いておくね。

子ども時代には子どもをちゃんとやらせてあげるの。

で、青年時代には青年をちゃんとやらせてあげるの。

 

 

あなたたちのやってることは真逆よね。

 

 

子ども時代にちゃんと「子ども」をやらせてあげないで、習い事三昧にさせておいて。

今度は青年時代に過保護なまでに手をかけて、大人をやらせてあげてないわけ。

 

 

もう、意味不明。

そういうこと、本当にやめた方がいい。

 

 

受験に「ついて来てほしい」と言う子どもも子どもだけど、そう言わせてしまった親の関わり方が一番問題だよね。

 

 

 

子どもの人生は親の人生ではない!

 

入学願書にさ、「科」を選ぶ欄があるの。

成績が悪くても、いわゆる転科合格があるからね。

 

 

第1希望だけでなく第2・第3希望まで書く。

で、長男くんに尋ねたの。

 

父「で、第2希望、どこにしたの?」

息子「書いてないよ」

父「えっ?なんで?」

息子「行く気ないもん」

 

マジ、熱いじゃん!お前。

背水の陣じゃん。

 

 

願書出してから知る親も親だけど(笑)

いいよ、それでいいよ。

 

 

で、受験する段階になって

「私立どうするの?公立どうするの?」

なんて尋ねてる。

 

 

「俺はこうする」と一言、彼は宣言。

まー、いいんじゃね?

 

俺の人生じゃないし。

お前の人生だもんな。

 

 

こんなこと書くとさ、「親として無責任」とか言ってくるバカがいる。

親としての責任って何?と思うの。

 

 

彼の人生は彼のもの。

俺に責任があるとしたら、ちゃんと稼いで、その金でコイツがやりたいことをやれるようにしてやることだけ。

 

 

それは俺の責任だと思っている。

だから、俺は働く。

お金を理由に子どもに何かをあきらめさせたくはない。

まあ、昨今の情勢を鑑みれば、そういうご家庭を僕は否定はしないけど。

 

 

親として、そのぐらいのことしかできないよなって思う。

 

 

 

お前が選んだ道をやりたいように進めばいい。

骨は拾ってやるぜ!

そんな感じ。

 

 

なんで、子どもの進路にガタガタ言うの?って思う。

お前の人生じゃないから。

コイツの人生だから。

 

 

それだけなんだよ。

 

成績がいいからそんなこと言えるのよ

こんなことを書くと、

「あそこは子どもの成績がいいから、偉そうなこと言えるのよ」

って言われる。

 

 

「成績が悪かったら、あそこの家だって勉強しなさい!って言うわよ」

だとさ。

 

 

それはどうかな。

成績は関係ないと思うよ。

 

 

実際、うちの子どもたち、長男くんはテレビゲームやるか漫画ばかり読んでる。

娘は絵を描いてるか、漫画ばかり読んでる。

 

 

すると、妻が勉強しないの?なんて声をかける。

まあ、これは自動設定のようなもの。

親として、声をかけたくなるのが普通。

 

 

成績は関係ない。

声をかけたくなる生き物なの、親は。

 

 

で、僕が

「まー、いいって。ほっときなよ」

なんて声をかける。

 

 

こんなこと、

小学生のときからずっと続いてる。

だから、僕らも案外普通の親なのね。

 

 

でも、最近はうるさく言わなくなった。

言ったところでやらないし、言わなくたってやるし。

 

 

彼らの気持ちの向くままにしか、人は動かないからさ。

そこに親の働きかけはあんまり意味がないんだよね。

 

 

そもそも、通知表とかテスト結果とか、そんなに見てないし。

上がったら持ってくるけど、下がったら勝手にハンコ押して持っててんじゃね?

 

 

学習成績なんてものは、人間の一部を数値化したものに過ぎない。

そんなものに一喜一憂するだけ無駄。

 

 

それにさ、学校名の有名・無名では人生は決まらないこと、みんな知ってるじゃん?

一つのものさしにはなるけどさ、それだけでしょ?

 

 

東大へ行こうが、中卒で働こうが、この子がハッピーならそれでいいんだわ、俺は。

 

 

俺ら夫婦は信じてるもん。

どこの学校行こうが、どんな成績だろうが、この子たちは幸せになる存在だって。

そしたらもう、そんな数字に一喜一憂しなくなるよね。

 

 

子どもは親のブランディングの道具じゃない!

子どもが偏差値の高い学校に行って、それでもって「私は優秀な親です」なんてアピールしてるババアを見ると、反吐が出る。

関係ないし。

 

 

子どもは親のブランディングの道具じゃないから。

 

 

昔、子どもが東大に行くと言ったお母さんが出版されるという話を聞いた。

それで、お母さんに尋ねた。

 

 

「この本を読んだ方がどう感じてくれたら最高ですか?」と。

お母さんの答えはシンプルだった。

 

「私のことを尊敬してくれたら最高です」と。

 

「満たされてねーな、キミ」と思ったよ。

子どもはお前のブランディングの道具じゃねーぞ。

 

 

だいたいさ、よく伝えるんだよ。

イチローの親は、確かにイチローを育てたけど、ウチの子をイチローの親が育てたからって、メジャーリーガーにはならね〜よ、と。

反対に、俺がイチローの親をやっても、イチローはメジャーに行ったよ。

 

 

東大に行った子育てをやったら、みんなが東大に行くわけじゃないよ。

その子のポテンシャルが全部発揮される子育てをしたまでのこと。

 

 

そこは素晴らしいけど、それ以上でもそれ以下でもない。

結果なんてものは、子どものポテンシャルに左右されるものだよ。

 

 

東大に行った子の親がすごいわけでも、スポーツ選手になった親がすごいわけでもない。

親であるだけで、俺は素晴らしいと思う。

 

 

どんな子どもでも最高だろ?

学歴も職業もその子を語る一部であって、その子の価値じゃね〜よ。

 

子どもがやりたいことをやっていてくれたら俺らは幸せ

俺が一番嫌いなのは、親の期待に応えようとする子どもな。

俺、お前に満たしてもらおうだなんて思ってないから。

 

 

まだ、僕が新米パパのとき、長男にシュートって名付けた。

ずっとサッカーをやってきた。

サッカー部の顧問だった。

 

 

そんなわけで、息子にサッカー選手になってもらいたい。

そんな「親の期待」がバンバン入った名前。

 

 

で、幼稚園児になると、地元のサッカークラブに入れた。

いやいや、驚いたね。

 

 

ずっとゴール前で穴掘ってた。

なにそれ?

新しいディフェンス法?

落とし穴を作って、ボールを奪う作戦なの?

 

 

そんなわけで、

「う〜ん、サッカーじゃないな…」

と悟ってしまった。

 

 

それでも、小学生になった彼はサッカー部を選んだ。

お世辞にも上手いとは言えない。

ずっとBチーム、それも補欠。

 

 

なんかね、俺の中に罪悪感があったよ。

親の期待を背負わせちまってごめんなって。

 

 

でさ、中学に入ったとき、長男くんがこう言った。

 

「俺、バレー部に入るわ」って。

いやはや、うれしかったね。

自分がやりたいことやってくれるの、本当にうれしかった。

 

 

だから、今も思うの。

「自分はこの道に進みたい」って思いをちゃんと言えて、その進路に向けてがんばってる姿を親として誇らしく思う。

 

 

いいよ、いいよ。

そのままで。

お前がやりたいこと、やれって。

 

 

受験生の親としてすべきこと

 

どっしり構えて、「お前は大丈夫!」って言えるかどうかだよ。

親にできることは少ないね。

子どもを信じること。

 

 

受かろうが、受かるまいが、この子の人生はきっとうまく行く。

そのことさえ、信じていられればいいんだよ。

 

 

長男くんの第1希望の学校の受験の日。

まずは推薦入試の日だった。

 

 

妻は励ますつもりでこう言った。

 

「今日はダメだった日のためのリハーサルみたいなものだから」

 

 

そう。

励ますつもりだったのだろう。

受験の日の朝に「ダメだった話」をするの、新しい励まし方だなって思った。

 

 

昔、アントニオ猪木が橋本真也・蝶野正洋と対戦する際、インタビューに答えて憤ったことがある。

「戦う前に負けること考えるバカいるかよ!」と。

 

 

まさに、それだ。

今から受験に出かける息子に「ダメだった話」をする。

(新しいな!)と思った。

 

 

「今日はダメだった日のためのリハーサルみたいなものだから」

いったい何のリハーサルなのか。

さっぱりわからない。

 

 

わりと妻もテンパってたんだろうな。

長男くんと二人、「えっ?どういうこと?」と笑ってしまった。

 

 

高校入試に必死になる親の姿を山ほど見てきた。

僕だって、中3担任として5回、卒業生を送り出してきたからね。

その気持ち、なんとなくわかるよ。

 

 

でもさ、親がやれることなんてないよ。

慌てふためくなって。

 

 

どんな結末になろうが、信じ抜く。

そんな気持ちでどっしり構えてりゃいいんだ。

人生は高校なんぞで決まらん。

 

 

やりたいように生きればいいんだ。

俺はお前の人生を信じている。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。