教員採用試験に向けてすべきこと
圧倒的に勉強すること
大学も4年生になると、ほとんどの学生は学校から足が遠のいてしまいます。
週に一度のゼミに顔を出すぐらいで、 ほとんどの学生は就職活動に大忙しでした。
彼が通う大学は、県内でも有名な「遊んでいる学生ばかり」の大学でした。
教職課程を取る学生も、ほとんどは「何かあったときのために教員免許ぐらい取っておくか」という人間ば かりでした。
「何かあったとき…」
それがいつなのか、検討もつきません。
そのぐらいのモチベーションの学生ばかりでした。
そんな大学ですから、卒業生で教員採用試験に合格した人間は、過去に一人しかおりませんでした。
そんな中、彼は四年生になっても毎日大学に通い続けました。
一人、大学の図書館に籠もって勉強に励んでいたのです。
周囲は就職活動に精を出す同級生ばかり。
「教採なんて受からないよ」
「就職活動から逃げてるんでしょ?」
そんな雑音を無視して、彼は机に向かい続けました。
小論文は通信教育も受けて、書き続けました。
教育法規、教育史、教育心理学。
「そんなこと覚えたって、役に立たないのにね」と言います。
それは違います。
そんなことすら覚えられない人間が子どもたちの前に立つ資格などない。
彼は、そう考えました。
「役に立つか、立たないか」
そんなことはどうだっていい。
文句は、先生になってから言えばいい。
まずは採用されること。
「それからだ」
彼はそう考えました。
そんな彼を同じゼミの学生たちは笑いました。
「教員採用試験なんて教育大学を出てなきゃ受からない」
異口同音に並べたてましたが、彼は一切耳を傾けませんでした。
「いや、大丈夫。受かるから。」
それが彼の口癖でした。
用意周到に準備する。
ゼミの友人が言います。
「あ~、オレも就職活動したくないし、とりあえず受けようかな~。受かるかもしれないし。」
この言葉に彼はさらに燃えました。
絶対に受からなければならない。
寝る暇も惜しんで勉強に励みました。
地元の教育委員会の試験を受ける前に、他県で受験をしました。
「あなたはウチの県の人じゃないでしょう?なんでウチの県の受験をしたの?」
明らかに、バカにしたような言い方でした。
「練習です!」と悪びれず答えました。
すべては採用されるための準備でした。
こうして迎えた試験当日。
小論文、筆記試験、個人面接、集団面接。
極度の緊張で発熱。
それでも全力を尽くし、十分に手応えを感じていました。
「これで採用されなきゃ、日本の教育は終わっている」
そう思いました。
その年は極端に採用数の少ない年でした。
100人の受験者に対して3人の採用。
実に33倍の倍率でした。
秋口に入ったころでしょうか。
彼の手元に、分厚い封筒が届きました。
封筒を開けるまでもなく、彼にはわかっていました。
「さぁ、ここからが本番だ」
彼の頭には、もう次の「すべきこと」が浮かんでいました。
これでようやくスタートラインに立てた、それだけなのです。
教員採用試験に向けてすべきこと。
まずは、圧倒的に勉強することです。
そのために一番時間が取れるのは大学時代だと思います。
講師をしながら勉強するのは、かなり大変なようです。
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ハッピーな先生になるためのステップ
勉強して勉強して勉強する。