外面(そとづら)のいい子に育てる

全受容 子ども わがまま

家でダラしない子

学校でなんでもしっかりやっている子。

もちろんたくさんいます。

それで、個人懇談会やら保護者会やらで、そういうご報告をさせていただく。

 

「よくがんばってますよ〜」

「しっかりしてますよ〜」

 

なんてほめる。

すると、決まってお母さん方はおっしゃられるんですね。

 

「家では全然なんですよ〜」

 

学校じゃ気を効かせて、進んでお手伝いをする子。

でも、家じゃ全然やりません。

 

学校じゃ素直で思いやりがあって、優しい子。

でも、家じゃ超反抗期♡

 

親としては、困ってしまいます。

 

家庭が安らげる場所だから

でもね、思うの。

それでいいじゃない?って。

 

家庭が安らげる場所になっている。

家庭がその子の居場所になっている。

だから、素の自分が出せている。

 

それ、素敵なことじゃないですか?

 

大人だってそう。

四六時中、気を遣っていたら疲れてしまうでしょう?

 

家庭から一歩出るとき。

僕らはいろんな鎧を着て、家を出ます。

 

そう、僕だって家に帰ればダラしなくて、お酒飲んで、おならもして、ちょっと加齢臭で、どっぷり普通のお父さんです。

けれども朝になれば、ちゃんと「学校の先生」の顔して仕事に出かけるんです。

 

家庭ぐらい「鎧」が脱げる場所でありたいですね。

 

手がかかる子ほど愛おしい

学校でいろいろ問題を起こす。

ときおり、こんなふうにおっしゃる方もいる。

「家では言うことをよく聞くいい子なのに、学校ではどうなってるんですか?」

そんなふうに怒鳴る。

そんなふうに憤る。

 

家の中で親に従順で、一歩外に出たら好き放題。

家で発散できないものだから、外で発散してしてしまう。

 

その方が困ってしまいます。

 

家の中ぐらいダラしなくたっていいじゃない?

家庭が安らげる場所になっているなんて素敵なことです。

 

わがまま、言いますか?

わがままを聞いてくれる、素敵な家庭なんですよ。

 

わがままも言わず、従順で、手がかからなくて。

そういうことが素晴らしいんじゃないと思う。

家では手がかかって、手がかかって仕方がない。

でもね、外じゃね、ちゃ〜んとやってくる。

 

それでいいのだよ。

そう思えば、ちょっとのわがままぐらい許せてしまえませんか?

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

この子のどんなところを受け入れてみますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。