発達障害は本当に問題ですか?

発達障害 子育ての悩み

僕には、よくわからないことがあります。

それは、

「発達障害の子がクラスにいると大変」

という気持ちです。

 

抱えているものは人それぞれです。

生きづらさを感じている子は

たくさんいます。

 

だから、

手を差し伸べるのは、

自然なこと。

 

でも、

そういう子がいるから大変ってのが、

正直よくわからないのです。

 

 

これはもうね、

完全に周囲の子です。

周囲の子への働きかけ次第です。

 

ってことはこれ、

先生の問題なんです。

 

診断を受けている子は、

みんなと同じようにできないことがありますよ。

 

まあ、でもこれって、

視点を変えれば、

勉強ができないとか、

歌が下手とか、

足が遅いとかと、

「変わんないじゃん!」って僕は思うわけです。

 

だれにだって、

できないことがあるんです。

 

それがその子の場合は、

情緒の部分だったってこと。

 

 

でね、

「何で大変にしちゃってるの?」

って話なんです。

 

 

全体の流れに乗っかれない子を見ると、

「あの子は違ったことをしている!」

「あの子はダメなことをしている!」

「おい!空気読めよ!」

みたいになるのね。

 

そして、

「そういうダメな子を指導できない先生はダメな先生」

みたいになっちゃう。

 

そんな恐れから指導が始まるから、

ロクなことがないんですよ。

 

「恐れから始まる指導」は、

その子自身に働きかけますよね。

その子を変えようとしますよね。

つまりは、

コントロールしようとします。

 

だから、

うまくいきません。

 

もうね、

だれかをコントロールしようとするってのは、

うまくいきませんよ。

 

 

僕ね、

クラスに自閉症スペクトラムの子も、

アスペルガー症候群の子も、

ADHDの子もいたんです。

 

 

診断を受けてる子ね。

 

 

もちろん、

診断を受けていない子も

たくさんいましたよ。

 

 

でもね、

困ったことがないんです。

というか、

困る先生の気持ちがわからないのです。

 

本当に、これは大事なんだけど。

大事なのは理解なんです。

 

でね、その理解ってのはさ、

知識としての理解じゃないの。

 

あのね、

「HOW to 本」とか

「専門書」とか、

いろいろ読んだんだよ。

 

専門家じゃないけど、

でも、けっこうたくさん本は読んだ。

 

知識があるのはいいこと。

でも、頭でっかちになっちゃ

ダメだなって思います。

 

 

自閉症スペクトラムの子には「こうしたらいい」とか

ADHDの子には「こうしたらいい」とか、

そういうHOW toで考えちゃダメでね。

 

レッテルとか貼らない方がいいです。

そんなの意味ないのよ。

 

それよりも、

もっと子どもたちが感じていることを味わうの。

 

子どもを感じた方がいいね、

先生は。

 

どんな行動するかな〜とか、

周囲の子とどうやって関わっていくかな〜とか、

何に「生きづらさ」を感じてるかな〜ってのを、

よくよく見つめるの。

 

診断を受けることが意味のないことだとは思わないよ。

 

ちゃんと診断を受けると、

子どもへの理解が進む。

 

「生きづらさを感じてるんだな」

って気づきになる。

 

この子がわがままだから、

うまくいかないわけじゃないのね。

 

子育ての問題じゃないのね。

 

これはこの子のもってる、

特徴の一つなの。

パズルの1ピースなの。

 

そこに「良い」とか「悪い」とかはないんです。

そういう意味では、

理解のスタートになるんです。

 

とにかく理解すること。

「恐れ」ではなく「愛」。

 

そう!

すべては「愛」から始まります。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

この子の感じている「生きづらさ」を感じてみよう。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。