違いを認め合ったら、教室は心地よくなる。

その子のその子らしさを応援する。
あのね、
これは発達障害の話に限らないの。
もうさ、
学校って「人間のるつぼ」なんですわ。
いろんな子がいるね。
日本人に限らないし。
親の職業だってバラバラ、
経済状況もバラバラ。
もうね、
いろんな子がいるの。
でね、
その子一人ひとりを
同じ設計図で加工して
工業製品のように育てようとしたらどうよ?
「みんなと同じ」
こういうやり方は、
もう古いんだよ。
昭和のやり方なんだって、それは。
これだけ価値観が多様化したらね、
一つの価値観に押し込めていくと、
お互いに苦しいね。
これね、
たとえば金髪で来ちゃう子とか、
授業離脱する子も同じなんだよね。
「あの子たち、おかしくないですか!」
うん…、まあ、そうね。
あなたの目からみたら、おかしいだろうね。
でも、これは忘れないでね。
あなたにとっては、
おかしいかもしれないけれど。
あの子たちにとって、
それはおかしくないんだ!
授業離脱したけりゃしてもいいし、
金髪にしたけりゃしてもいいけどさ。
授業から抜け出すヤツを
無理やり引きずって教室に入れることも、
金髪のヤツの髪を
無理やりスプレーで黒くすることも、
僕はやりたくない!
それが学校の先生の仕事だっていうなら、
もうごめんだね。
で、「あの子たち、おかしいです!」って言う子に、
僕は尋ねるんです。
「お前はそれをしたいわけ?」
「やりたいです」
「そう、じゃあ、やればいいじゃん」
「できないです」
「なんで?」
「叱られるから」
「叱られてまでやりたくないんでしょ?」
「はい」
「じゃあ、それが答えじゃん。それでよくない?」
僕はがんばる君も応援するし、
教室を出ていくあいつも応援する。
それでいいんだよ。
人は人。
自分は自分。
「あなたがどうしたいか」
大事なのは、
それなんです。
で、
「なぜそんなことができるんですか?」
って問われたらね、
これはもうシンプルですよ。
子どもへの信頼です。
この子の内側にはちゃんと答えがあって、
それに従って生きたら幸せになれる。
「この子はきっと幸せになれる!」
という全幅の信頼です。
だから、
コントロールしようとは思いません。
その代わり、
この子の中に眠る答えにアクセスしてあげるんです。
「お前はどうしたいの?」
シンプルな言葉ですよ。
そんなわけで、結論。
それは子どもを理解するということ。
これに優るものはありません。
子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉
規格外の部分にこそ、この子の輝きが隠れているんだよ。
