親の期待に応えたい子どもたち

かみさまとのやくそく シュタイナー

26歳で父親になった僕は、そのころ必死になってサッカーを指導していました。

それで、サッカーにちなんだ名前を息子につけました。

幼稚園児のときに地元のサッカークラブに入れました。

 

 

今もサッカーは続けています。

ところが、どれだけ贔屓目に見ても、サッカーで大成するようには見えません。

試合だってなかなか出られませんし。

正直言えば辞めたっていいのになと思っています。

 

 

本人は好きで続けていると言います。

でもね、ときおり行きたくなさそうにしていて、

「休んでどこかに行こうか?」

そういうと、ほっとしたような顔で休みます。

 

そうこうしているうちに、娘までサッカー部に入りました。

球技だけは不得意なのにな。

 

運動会では児童会役員として活躍したり、体育委員長として2分以上のスピーチをしたりと、本当に子どもたちはがんばっています。

でも、そんな子どもたちの姿にどこかで「親の期待に応えなければならない」という「恐れの気持ち」を感じてしまうのです。

 

 

二人は競ってばかりいます。

「比べなくていいんだよ」

そう伝えるのだけれど、二人は互いを比べてばかりいます。

 

どちらがお父さんとお母さんのおメガネに叶うか競い合っているように感じてなりません。

そうであるならば、問われているのは大人の在り方なのですね。

 

 

映画『かみさまとのやくそく』で出逢った言葉。

「親を幸せにするために生まれてきた」

 

 

 

この言葉は、子育ての『鍵』になる言葉です。

親が望む子に育つことを期待すれば、子どもはその子らしさを失ってしまいます。

 

この子はこの子であるだけで素晴らしい。

ありのままのこの子を、受け入れ、認め、許し、愛する。

この子がこの子らしくあるためには、それが大事なんですね。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

親の理想通りよりも、
この子らしくある方がうれしい。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。