我が子のことは難しいのだ

叱らない子育て

学校で生徒と接する。

友人たちが連れてきた子どもたちと接する。

そんなときは、ニコニコ手放していられるのに。

 

 

なんで、我が子のこととなると、モヤモヤするのでしょうか。

信じて手放す。

そんなことを毎日、書いているくせにね。

行動や振る舞いを眺めていると、一言物申したくなるのです。

 

 

「あ〜しなさい」

「こ〜しなさい」

と言いたくなるのが不思議です。

 

 

そこをグッとこらえて、信じて手放すわけですが…。

毎度毎度ちゃんと心はモヤモヤしてくれます。

 

 

我が子の気になる行動を見つけてモヤモヤするたびに思います。

(今日もまた、子どもたちに育ててもらってるなぁ)ってね。

 

 

我が子たち。

この言葉が好きじゃないってお母さんに出会いました。

 

 

なるほど。

我が子とは、つまり私の子。

 

 

本来、私と彼とは別個のもので。

別の肉体で別の魂で。

 

 

それなのに、あたかも自分の分身のように感じてしまう。

ホントは、「ワタシ」と「この子」なのに。

 

 

近すぎるからでしょうか。

同じDNAだからでしょうか。

 

 

生き写しのよう。

まるでコピーのよう。

だからでしょうか。

 

 

学校で生徒に対して。

家で友人の子どもに対して。

そうそう、

赤の他人と接するときは、上手に接することができるのに。

だいたいのことは許せてしまうのに。

 

 

我が子のことは手放せないんです。

小さなことでも気になるの。

モヤモヤしてしまうんですね。

 

 

ウチの子たちが友だちなんか連れてきて家で遊んでる。

まぁ、そのお友だち連中が多少なんか悪さしてたって気にならない。

気にならないのは嘘ですね。

 

 

気にはなるけれど、いちいち咎めたりしないんです。

でもね、我が子だけは、やっぱり一言、言いたくなります。

 

 

(あぁ、言いたいな〜)

そんな気持ちが顔を出して、モヤモヤするんです。

 

 

「親離れしなさい」なんて言うけどね、ホントは「子離れ」の方が難しかったりするんです。

 

 

「親に依存するな」

「自立しろ」

そんなふうに言うけれど、案外親の方がね、子どもに依存しちゃったり、自己を投影しちゃったりしているわけで。

 

 

我が子、我が子というけれど。

私の所有物ではないのですね。

やっぱり、「ワタシ」と「この子」なの。

 

 

とはいえ、親になって初めてわかる親心というのがありますね。

やっぱり我が子なのですね。

 

 

だからね。

叱りたくもなるし、先回りもしたくなる。

それでいいんだよ。

 

 

よく尋ねられるんですね。

「叱っちゃダメですか?」

「先回りしちゃダメですか?」

 

 

いつも答えは同じです。

「叱りたかったら叱ればいいじゃない?」

「先回りしたければ先回りすればいいじゃない?」

 

 

そうしたいんだもん。

すればいい。

 

 

でもね、それは我が子のためではないのです。

自分がしたいからしているのです。

その自覚が大事だなって思うんです。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

この子はこの子。あなたはあなた。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。