子供に本音で語ってる?
「アンタのこと、
殺してやろうと思ったわ」
卒業式の日。
直立不動。
背中に脂汗。
「でもな、
ウチの子ら、
みんなアンタのこと、
悪く言わんのだわ」
黙ってうなづくだけ。
直立不動。
脂汗、滝のよう。
「あいつは
いい先生だ
いい先生だ
って言うんだわ」
呼吸、していただろうか。
直立不動。
「殺せんわな」
「時が止まる」って、たぶんこんな感覚。
「世話んなったね」
僕は深々と頭を下げた。
やり遂げた感マックス。
全身全霊、捧げました。
子供とつながる。
子供とつながる。
子供とつながる。
幾たびも、修羅場をくぐってきた。
けっこう際(きわ)の際(きわ)を歩いてきた。
ちょっと普通じゃない人生。
その中で学んだこと。
第1位!
ズバリ、つながり!
生徒指導とか、保護者対応とか、難しくしてるのはね、教育技術の足りなさではない。
つながりの薄さなの。
子供との関係を整える。
つながりを深める。
これに優る方法を僕は知らない。
そして、それは仲良くするってこととは別次元。
お友達ごっこをすることじゃない。
いつだって本音。
いつだって本気。
背負う覚悟。
泥臭いけど、熱意と誠意。
それがすべて。
青臭いけど、愛と真実
それがすべて。
全部、子供たちは見抜くから。
偽物を見抜くから。
こっちが全部開かないと、向こうも全部開かない。
つまりは、人間関係は鏡ということ。
子供とつながる問いかけの魔法
本音で語ってくれる大人って貴重。