努力不足の子どもに心がザワつきます。

学級通信のタイトル

 

中3の次男の勉強時間は1日約2時間…。

テスト前も、延長部活も、部活を引退したこの夏休み中も変わらず、2時間です。

テストも「もうちょっと工夫すれば、あと10点くらいあがりそう!」と思うのですが、とにかくマイペースです(苦笑)

「マイペースがこの子の良さ」とは思うのですが「もうちょっと上を目指して欲しい」という思いもあります。

『期待を手放し、信じて見守りたい!』のですが、心がざわつく時もしばしばです。

このざわつきをどうしたらいいでしょうか?

 

やっぱ向上心がないのって腹が立つよね。

できる子なんだから、もっとやってほしいよね。

上を目指してがんばってほしいよね。

 

 

そうよ、そうなの。

やっぱね、みんな、もっとがんばった方がいいわよ。

あたし、そう思うわ。

 

 

だからね。

 

 

 

お母さんの料理ももっと上を目指さなきゃいけないし。

お母さんの洗濯物の干し方ももっと上を目指さなきゃいけないし。

お片づけの資格も取って、きれいに片付けてお掃除して。

アロマトリートメントの資格も取って流行りのママ起業して。

きれいなお母さんになるためにダイエットもしなきゃね。

 

 

 

そうそう。

SNSで見かけるようなパーフェクトなママを目指さなきゃね。

だって、他の人はできてるのよ。

できてる人がいるのに、なんであなたはがんばらないの?

 

 

もっとできるじゃない。

あたし、信じてるから。

もっともっとがんばんなさい。

 

 

ほら。

 

ほら。

 

 

いいお母さんを目指さなきゃ!

 

 

…って言われたら、辛くない?

子どもに求めてることって、案外自分が子どものときに求められてたことだったりしてさ。

んで、それ辛かったんだけど、大人になったら同じように要求しちゃうんだよね。

 

 

僕ね、自分ができないことを子どもに要求することができないの。

よく忘れ物するし、うっかり子どもとの約束を忘れちゃうことも多いわけ。

 

 

だからね、クラスで忘れ物を叱るとか、全然できなかった。

そのかわり、俺も許すからお前らも俺を許せ!みたいな感じね。

 

 

ゆるくやってたなぁ。

進路に関わる重要な書類とかは絶対に忘れるなよ〜って互いに念を押し合ってたね。

 

 

子どもって好きなことしか熱中できないじゃん?

大人だってそうだよ。

好きなことしかがんばれない。

 

 

でも、「教育」というヤツのおかげで、忍耐とか根性とか努力とかが賞賛されるのがこの国なんだよね。

この前ね、こんな「質問」があったの。

「仕事が楽しい」って変ですか?って。

 

 

これ、不思議だよね。

多くの人にとって、仕事はできればやりたくないことで、楽しいなんて変わってるね!ってなるわけ。

もう、わけワカメだよね。

 

 

みんな、がんばってんだもの。

苦労してんだもの。

 

 

そうやってがんばってがんばって、ココロとカラダをすり減らしてさ。

人生、終わっちゃう人もいるわけじゃん?

 

 

上を目指せと人は求めるけどさ、求められるとなかなか辛いのよね。

 

 

それで、心の「ザワつき」の処理の仕方なんだけどね。

やっぱ、その「ザワつき」は消えないし、消せないと思う。

 

 

だから、いいの。

そのままで。

 

 

はい!あたし、ザワついてます!

 

 

それでいいじゃない?

がんばらないことよ。

みんな、がんばらないの。

 

 

ザワついてていいのよ。

そのままでいいのよね。

 

 

あなたに贈る魔法の質問

 子どものころ、熱中したことは何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。