子どもを信じるって、どういうこと?

子どもにイライラ

子どもを信じるということは、なにも「この子は本当はもっと賢い子なの!」とか「この子はこんな力じゃないの!」って盲信することではないんです。

「私はこの子の力を信じています」

それは一見美しく見えます。

でもね、その言葉が子どもたちには苦しかったりするんだよね。

 

 

「信じる」ってのは受け入れるってこと。

あきらめるのとは違います。

受け入れるんです。

 

 

あれこれ、子どものことを心配になる。

なんでなるかって、比べるから。

僕らの瞳は外を向いているでしょ?

 

 

思春期になると人と比べるようになります。

比べることで自分を知っていきます。

感性の近い人とつながっていきます。

自分よりも「何か」が優れている人。

自分よりも「何か」が劣っている人。

いろんな出会いによって自分を知るのです。

 

小学生のときは「友達100人できるかな?」でよかったのに、思春期になると親友をつくりたくなるのは、そういうことなんです。

 

でね、自分「を」知るということは、自分「で」知ることなんです。

それはだれかが教えるようなことではないのです。

「あなたはこうなのよ」だなんて、他人が教えることではないのです。

 

自分で自分に気づいていくんですね。

すると

「もっとがんばりたい」とか

「負けたくない」とか、

この子の中にそんな気持ちが生まれてくる。

 

すると行動が生まれます。

 

もちろん、そんな思いがなければ、

行動は生まれません。

 

つまり、すべてはこの子の中で生まれること。

 

信じるとはつまり、

この子の中で「生まれる」というプロセスを信じるということ。

 

「あーしなさい」

「こーしなさい」と先回りすることなく。

この子の内側を信じるということなんです。

 

ある意味では、「あきらめる」ということ。

親の意図した通りに育つことを「あきらめる」ということね。

 

すべてはこの子の内側にあるんです。

さあ、そのことを信じ抜けるか。

 

試されてるのは大人なんだ。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

あれこれ言ったってさ、この子の根っこは変わんないよ。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。