他人に優しい子に育てるために

子どもにイライラ

ラッシュアワーの駅に電車が到着する。

ぎゅーぎゅー詰めの満員電車が、

大量の人間を吐き出す。

 

 

もちろん

その駅で降りない人もいるわけで。

それでも、扉付近にいるならば、

一度降りてあげるといい。

 

 

みんながスムーズに降りられるように。

それが心遣い。

 

ところがどうして。

 

頑なに扉付近に留まろうとする人がいます。

ときに怒りの表情を浮かべながら。

吊り革をぎゅっと握りしめ、

流れに逆らいます。

人の流れを遮ります。

 

 

その横を、

怪訝な表情をした人たちが

すり抜けていきます。

 

 

そんなとき、

この人の内側の

満たされていない部分を

感じてしまいます。

 

 

先日、満員電車に乗っていたときのこと。

僕も吐き出される人間の一人として、

電車から降りました。

 

人の流れにまかせながら。

それなのに。

 

「ドン!」と突き飛ばされました。

そして、そのまま。

 

捕まえて喧嘩をしてもいいのですが、

つまらないからやめました。

 

僕の中に怒りは感じませんでしたし。

 

 

受け取ったのは悲しみです。

やはり内側に満たされていないものを感じました。

 

急いでいたのでしょうか。

それともイライラしたのでしょうか。

 

突き飛ばすことなどないのに。

「自分しか見えない」

そんな心もちだったのかもしれません。

 

 

自分自身の内側を満たすこと。

これがとっても大事なんです。

 

人はね、

満たされてあふれた分だけ、

他者に優しくなれるから。

 

 

自分自身が満たされていなければ、

他者にまで心を配れないんです。

 

 

では、どのようにしたら、

自分の内側を満たすことができるでしょうか。

 

 

自分の内側ってね

だれも満たしてはくれないんです。

なにも満たしてはくれないんです。

 

外側はいくらでも満たせます。

着飾ればいいし、

だれかに依存すればいいんです。

 

 

でもね、内側だけは満たせないんです。

 

だって、

内側を満たすのは、

自分自身だから。

 

 

「私は私でいいんだよ」

「ありのままでいいんだよ」

 

今、目の前にあることを

ありのままに受け入れること。

 

大切なことは、

いつだって子どもたちが教えてくれます。

 

 

満たされている子どもは、

他者にとっても優しい子です。

それはもう、

ごくごく自然に。

心を配る。

愛を届ける。

そういうことができる子です。

 

 

一方、

満たされていない子どもは、

ついつい意地悪をしてしまいます。

一見優しく見える行動の裏には、

自分より劣る部分を助けることで

自分を満たそうとする姿が

垣間見えたりします。

 

「こんなこともできないの?

 私が教えてあげようか?」

…というノリです。

 

それは、愛から始まる行動ではないわけです。

 

 

人に優しくできないとき。

自身の心の在り方を眺めてみる。

満たされない部分を感じたならば、

在り方を眺めてみる。

 

 

子どもにイライラしたときは、

その気持ちをありのままに受け止めてみる。

 

 

心を満たすと、

優しくなれるから。

まずは、自分を認めてあげたいな。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

思いやりは、まず自分を満たすことから始まるの。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。