心と体を健康に保つための重要な条件とは?


ロバート・ウォールディンガー教授(臨床精神医学)は、史上最も長い期間、人間を追跡して成人発達研究をしました。

 

1938年から始まった研究は、ハーバード大学の学生と極めて貧しい環境で育ったボストンの少年たちを調査しています。

 

約700人いた被験者も、ほとんどが90代となりましたが、それでもまだおよそ60人が現在でも調査に参加しているのだそうです。

 

その研究で明らかになった「人生を幸せにする教訓」でした。

 

 

人を幸福にし、健康にするのは、良い人間関係です。

そして、その人間関係について、大きな教訓が3つあるといいます。

 

 

ひとつは、「家族や友人、コミュニテイなど、周りとのつながりを持っている人はそうでない人よりも幸せで健康で長生きする」ということ。

 

 

ふたつめは、「身近な人たちとの関係の質」が重要であるということ。

 

 

そして、人間関係が良いと脳も守る、ということです。頼れる相手と80代までしっかりした人間関係が築けている人は記憶がずっと明瞭でした。

 

逆に、パートナーは全く頼れないと感じている人に記憶障害が早期に出現したのだそうです。

 

人生を良きものにする。

健康な暮らしを手に入れる。

そのために必要なのは豊かな人間関係であり、とりわけ身近な人との人間関係が重要であると結論づけているわけです。

 

 

であるならば、子どもたちには豊かな人間関係を築く能力を育んでいきたい。大人もまた他者と良き人間関係を築けるようでありたい。

 

 

何より家族の関係をよりよくしたい。

それが心と体の健康に重要だからです。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。