明確なヴィジョンは組織を活性化し、事細かなルールは組織を萎縮させる


これはしても良い。

これはしてはいけない。

そんなふうに、リーダーがたくさんルールを設けている組織があります。

すると、みんなは動きにくくなります。

 

 

ルールが多い方が、その範囲で仕事をすれば良いので動きやすそうですが、実際にはそうではありません。

それはなぜでしょうか。

 

 

リーダーがルールを多く作るのは、仲間を信頼していないからです。

心の奥底では「管理しなければ勝手なことをする人間だ」というふうに、人間そのものを理解しているのです。

 

 

これはしても良い。

これはしてはいけない。

やたらルールを設ける。

 

 

すると、みんなは何かアイデアが浮かんだとき、「これをやったら怒られないだろうか?」「リーダーの気分を害さないだろうか」と疑心暗鬼になるのです。

ルールが多いことが問題なのではなく、ルールに頼るリーダーの姿勢がみんなを萎縮させてしまいます。

 

 

ある組織に、やたら制約を設けたがるリーダーがいました。

これはしていい。

これはしてはいけない。

細かく決めました。

 

 

何か事が起こるたび、これはしていい。これはしてはいけないと、ルールを追加しました。

そのうち、みんなは自分から動こうとはしなくなりました。

 

 

反対に、ルールも設けないリーダーもいました。

ルールを設けない代わりに明確なヴィジョンを打ち出しました。

 

 

ヴィジョンに沿っていれば、何をしたっていい。

自分でできることをどんどんしていこう!と伝えました。

その結果、みんなはどんどん動いたのです。

 

 

明確なヴィジョンは組織を活性化し、事細かなルールは組織を萎縮させる。

そんなこともあるようです。

 

 

さて、あなたの職場や学級、チームには明確なヴィジョンがあるでしょうか?

そしてそれは、きちんと共有され、意思統一がされているでしょうか。

 

 

ルールが多い組織ほど、ヴィジョンが曖昧だったりします。

 

https://minacrew.co.jp/book-present/

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。