生きにくい世の中だから、自分を知ることから始めてみよう
自分の特性を知っておくことが大事です。
僕は「書くこと」の方が気持ちが伝えやすいです。
何をどう伝えたら正確に伝わるのかを熟考してから伝えます。
「くれちゃん、講演もわかりやすいじゃん」
とよく言われるから、話すことも得意だと思われますが、そうではありません。
講演はあらかじめ、熟考された「ストーリー」を話し言葉で伝えているだけです。
あらかじめ僕の心の中に書き留められた言葉を、口を通して伝えているのです。
講演会では、いろいろ質問されることがあります。
そのときも、僕は淀みなく質問に答えていきます。
でも、それは僕が新しい何かを生み出しているのではなく、すでに熟考された言葉たちの中から質問に適した言葉を選んでいるだけなのです。
ですから、教育や子育てなど「人を育てること」以外の質問をされると、しどろもどろになります。
日頃考えていないことを尋ねられると言葉が出てこないのです。
このタイプの人たちは、内省を得意としています。
自分と向き合うことを好むタイプです。
ですから、時に言葉が芯を喰っていて、他者の心をエグります。
言っていることが本質を突いているのは、熟考を重ねた言葉だからです。
その点、薄っぺらい言葉がポンポン出てくる人もいます。
その方がライトに付き合うには良いのです。
友だちも多くなります。
熟考する人たちは、友だちは多くありません。
その代わり深い付き合いをします。
ライトには付き合えないんです。
そういうことを知っておくと、生きることが楽になります。
他の人と同じ基準で生きなくても良いからです。
友だちが多い方がいい、という基準で生きれば苦しくなります。
なぜなら熟考する人にとっての友だちは、その熟考した考えを伝え合える人間だからです。
そんな関係性を育むことは容易ではありません。
一方、熟考しない人たちの友だちは、熟考する人から見ると「それってただの知り合いじゃない?」という人たちだったりします。
つまり、「友だち」の基準がそもそも違うのです。
自分を知って、自分なりの基準を持つといいです。
こういう多様性の時代だからこそ、まずは自分をよくよく知ることからスタートしてみてください。