ロジカルに考える人は「なんとなく」で選ぶ人の気持ちがわからない
僕らは1日のうちで何度も何度も意思決定をしています。
ケンブリッジ大学のバーバラ教授の研究によれば、1日に最大で3万5,000回も決断しているのだそうです。
1日は86400秒ですから、3秒に1回ぐらい、僕らは何かを選択していることになります。
食べることだけでも2267回、選択しているのだそうです。
人がどのように意思決定をするのかについて、考えていました。
論理的に考えても、倫理的に考えても、おかしな決断をするのが人間です。
たとえば、金に目が眩んで大きな失敗をすることがあります。
儲け話に乗っかって、多額のお金を投資してしまうとか。
冷静になって、資料をよくよく吟味すればわかりそうなものですがね。
「お金」が絡むと冷静な判断ができなくなります。
もう少しわかりやすく言うと「宝くじ」というものがあります。
宝くじの当たる確率は1000万分の1なのだそう。
20Kgのお米を10袋買ってくると、米粒がだいたい1000万粒らしいです。
はい、その中から1粒に選ばれる感じです。
当たる確率は極めて0に近いのであります。
ちなみに、還元率は50%以下なんだそうです。
半分以上は胴元である国が持っていくのですから、実はなかなか悪どい商売だったりしますww
、、という事実を並べても、人は宝くじを買ってしまうわけです。
損をすることがわかっていても買うんですね。
ここで何が言いたいかというと、僕らは1日中何かを選択し続けていますが、その選択はあまり論理的ではないということなんです。
それでも論理的に選ぶ人、感情的に選ぶ人、直感で選ぶ人がいましてね。
今日、取り上げたいのは直感で選ぶ人です。
「どうしてそれを選んだの?」
と尋ねると
「なんとなく良いと思ったから」
と答える。
そんな人たちです。
全然ロジカルではないけれど、感覚的なもの、嗅覚のようなもので感じ取って、取捨選択をしていく。
こんなふうに意思決定する人がいます。
では、この人たちを仮にタイプΩと名付けましょう。
みんなが選択した理由を知りたいと思って理由を尋ねる。
そういうことすら、面倒臭いみたいです。
飲食店に行くとメニューの写真を見て、「なんか美味しそう!」という理由で注文するんですね。
先日、娘と中華料理屋さんに入りました。
彼女は前日からずっと
「坦々麺食べたい!
坦々麺食べたい!」
って言っていました。
それで「どこの店に入る?」と僕は尋ねました。
和食屋さんとイタリアンと中華料理屋があったんですね。
扉の外のホワイトボードに「日替わりセット」と書いてあって、Bセットは「坦々麺」でした。
「坦々麺食べたい!
坦々麺食べたい!」
そんな彼女は中華料理屋の前で足を止めました。
あ!
坦々麺あるじゃん!
もう中華で決まりね
と彼女は言いました。
案内された席でメニューを選んだら、店員さんに声をかけました。
「はい、ご注文は?」
次の瞬間
娘の発した言葉に僕は耳を疑いました。
酢豚定食!
んっ???
酢豚定食?
坦々麺じゃないんかーいっ!
店員さんがオーダーを取って去っていくと、僕は娘に尋ねました。
「坦々麺が食べたかったんじゃないの?」
すると彼女はこう答えたんです。
「店に入るまでは坦々麺が食べたかったんだけど、
席に着いたら酢豚が食べたくなった」
どういうこと?
こういう論理的ではない行動に引っ掛かりを覚えるんですね。
そんな僕みたいなタイプを仮にタイプβと名付けましょうか。
ただそんな話をしたら、タイプΩの人たちが
「その気持ち、わかるなー」
って言うんです。
坦々麺が食べたくてお店に入ったけど酢豚が食べたくなる話です。
うーむ、坦々麺が食べたくてお店に入ったら、注文するのは坦々麺じゃないの?
坦々麺と酢豚を注文するならわかるよ。
坦々麺は食べずに酢豚を食べる気持ちがね、わからないわけです。
僕らは1日に3万5000回も選択をしています。
もしかしたらタイプβは考え過ぎているかもしれません。
タイプΩの人たちのように、「なんとなく」で選べたら、楽しいだろうなって思います。
ちなみに、タイプΩに「考えてないの?」と尋ねると「考えてるわよ!」って怒られます。
で、考えた結果、
どうしてそれを選んだの?
うーん、なんとなく、かな
それ、タイプβは「考えた」にカウントしないからな。
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