怒りをコントロールできないあなたが、6秒待つよりも心がけたいこと


アンガーマネジメントの講師さんが「怒りを感じたら6秒数えてみるといいよ」と教えてくれた。

まー、でも、6秒待ったところで、腹が立つものは腹が立つよね、と思う。

怒りの気持ちをコントロールするのって難しい。

 

 

先日、車を運転していたときのこと。

街中の2車線で、僕は右側の車道を走らせていた。

左車線は路上駐車の車が車道の半分を埋めていた。

 

 

夕方の混雑した道路で車は詰まっていた。

僕はぼんやりした気持ちで前を走る車についていった。

走っては止まり、走っては止まり、というスローペースだ。

 

 

すると、路上駐車で細くなった左車線を縫うように1台の軽自動車が走ってきた。

そして、前の車との車間距離が少し空いた鼻先に頭を突っ込んできた。

 

 

「危ない!」と思って、僕はブレーキを踏んだ。

しかし、その軽自動車は何食わぬ顔で再び左車線に移動して走り去った。

ウインカーを出さず、なんと危険な運転だろう。

 

 

その瞬間、僕はこう思った。

 

 

(急いでいるんだなぁ、、)

 

 

 

 

以上。ww

 

 

 

昔、運転していたら急に便意を催したことがある。

うんち、漏らしそう。

雑にコンビニの駐車場に車を停め、トイレに駆け込んだ。

幸いパンツにうんこが付着することはなく、安堵したのを覚えている。

 

 

もしかしたら、軽自動車の運転手さんも、うんこがしたかったのかもしれない。

アンガーマネジメントよりも肛門マネジメント。

間に合ったらいいな、と思う、トイレ。

 

 

まー、つまり、怒りなんて感じなかったわけね。

感じなかったので、6秒間待つ必要もなかった。

 

 

怒りはコントロールするよりも、感じない方が良いと思う。

いつも穏やかな気持ちでいると良い。

 

 

僕だってイライラしているときがある。

うまくいかないことが重なるとイライラする。

出かけようと思ったら、家の鍵や交通カードが見つからなかったりすると、イラッとする。

急いでいるときに、電話がかかってきてスムーズに行かないとイラッとする。

 

 

そんなときに、軽自動車がガバッと自分が運転する車に被せてきたらどうだろう?

「ふざけるなよ!」と思うだろう。

クラクションの一つも鳴らすだろう。

 

 

人間なんてそんなもんだ。

怒りをコントロールすることは難しい。

感情を制することは容易いことではない。

 

 

それよりも簡単にできることがある。

それは自分の心を穏やかな状態に保つことである。

イラッとすることをされても、「ふふふ」と笑える心でありたい。

 

 

僕の場合、イラッとポイントは、自分の計画通りに物事が進まないことだ。

何時何分の電車に乗ろう。

10分前に家を出れば間に合う。

さあ、行こうか。

あれ?

交通カードや家の鍵が見つからないぞ

 

 

イライラ、、、

イライラ、、、

 

、、となる。

 

 

だから、交通カードも鍵も同じ場所に置いてある。

自分対策である。

 

 

台所が汚いことも僕のイラッとポイントである。

子どものころ、身体の弱かった僕は、よく蕁麻疹を出した。

食事の味には気を遣わないが、衛生状態や賞味期限はひどく気になる。

だから、僕は自分でいつも台所をきれいにしている。

 

 

昔は台所をきれいにしない妻にイライラを感じていたけれど、今は自分でやっている。

自分でやればいいのだ。

 

 

食器やフライパンを洗い、シンクからコンロまで雑巾掛けをする。

生ゴミを片付け、スッキリした状態で眠りにつく。

 

 

目覚めると、朝食の準備で元通りになっているからまた片付ける。

別に、それでイライラしたりはしない。

家族のためにやっているつもりはない。

僕は僕のために台所を片付けているのだ。

 

 

怒りを感じて生きるのは疲れる。

できれば怒りたくない。

誰もがこう考えるのだけど、「お前ら、俺を怒らせるなよ」みたいな人がいる。

 

 

それは違うぞ!と思う。

 

 

「怒り」の気持ちを選んでいるのはあなたである。

誰かが自分に対して何かをしたから「私は怒っている」と考えがちだ。

 

 

昔の僕は、汚い台所のままの妻に怒っていた。

今の僕は、何の怒りも感じず、洗い物をしている。

 

 

目の前にあるお茶碗やフライパンは何も変わらない。

それを見て「怒り」を感じていた「僕」がいただけである。

 

 

被せてくる軽自動車に「怒り」を感じる僕がいて、軽自動車の運転手の便意を思いやる僕がいるだけである。

 

 

穏やかな人だってイライラすることはあるだろう。

穏やかな人は、自分の心を上手に整えることができるオトナな人だ。

いつも自分の心を穏やかに保つ工夫をしている。

 

僕は短気な人間だから、余計に心を配っている。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。