異星人を理解することは難しい


先日、大阪まで足を運んだ。

ヨドコウ桜スタジアムでvsセレッソ大阪の試合の応援に行くためです。

ちなみに、結果は1-3の完敗でした。

次男坊と観に行ったアウエイゲームは3連敗。

どれもグウの音も出ない敗戦です。

 

試合後は選手たちがゴール裏のサポーターに挨拶に来ます。

遠方まで応援に駆けつけてくれたサポーターへのお礼ですね。

 

僕らは拍手を送り続けていたのだけど、一部サポーターが激しく叱責し、選手とサポーターの間に嫌なムードが漂ったようです。

 

それで昨日の天皇杯、準々決勝vs柏レイソルの試合。

急な発熱で柏まで足を運ぶ元気はありませんでしたので、残念ながらタブレット観戦しました。

 

結果は0−2の完敗。

公式戦3連敗です。

 

すると、やはり試合後、一部サポーターが罵倒し、選手たちと一触即発のムードになっていました。

 

 

僕はこれを「不思議だな」と思いながら眺めていました。

まず「感情」を制御できない人たちが一定数います。

論理的に思考できない人たちです。

 

 

たとえば、子どもが点数の悪い答案を持ち帰ってきたとします。

親はそれを見て、怒鳴り叱責します。

大きな声で煽ります。

 

 

さて、子どもの学力は向上するでしょうか?

もし、このロジックが成立するならば、学校も学習塾も必要はありません。

必要なのは「叱る人」になりますし、東大生は「最も叱られてきた子ども」ということになります。

 

 

スポーツも同じです。

90分戦って、精も魂も尽き果てての敗戦。

その直後に叱責されて、さあ誰が前を向けるでしょうか?

 

 

論理的に考えれば、「それでも信じてるぞ」と鼓舞することの方が選手の背中を押すことになるのです。

 

 

でも、自分で自分の感情をコントロールできない人たちは、全体のことよりも自分の気持ちを満たすことの方に舵を切ってしまうのです。

【腹が立った→怒る→スッキリする】みたいな人です。

 

 

そういう人が満足そうにしている姿を見るたび、僕は「異星人を見るようだな」と思いました。

 

 

昔、そういう同僚が職場にいました。

会議中でも突然怒鳴り出したりするんですね。

で、あとで「スッキリした。言いたいこと言えばいいんですよ」と言っていました。

 

 

その先生が『嫌われる勇気』という本を紹介してくれて、「アドラー心理学って嫌われ者を作る話なの?」と思ったら、読んだら全然違ってて驚いたことがあります。

 

 

自分の感情を自分でコントロールできない人は、この世界を自分に都合の良い解釈で切り取ることも得意です。

僕はそういうの、ちょっとうらやましいな、と思ったりもします。

 

 

人間関係のトラブルが起こると、「100:0で相手が悪い」と理解します。

そのうえ、その点を指摘すると「私が悪いんでしょ」と開き直るから始末に置けない。 

 

 

話があっちこっちに飛びました。

まだ熱があるのでお許しください。

今、調和について考えています。

 

 

世の中には、僕には理解できない「異星人」のような人がいます。

そして、そういう人たちとうまくやっていくことが人生なのだと思います。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。