子どもを真ん中に置いた小学校づくりプロジェクト


高知県で小学校を新設しようというプロジェクトが動き出しています。

イエナプランを取り入れ、子どもたちと先生が対話を通して新しい教育の形を作っていきます。

このプロジェクトに僕も関わらせていただいています。

 

 

昨日はイエナプランを日本に届けたリヒテルズ先生を交え、小学校新設プロジェクトを進める学校法人様の研修に参加させていただきました。

ちなみに、僕がリスペクトしているのは児童精神科医の佐々木正美先生や国語教師の大村はま先生なのですが、リヒテルズ先生のお話に「同じ匂い」を感じました。

 

 

本物の香りです。

言葉にしづらいですが、綺麗事ではない真実の教育を語る方だな、と思いました。

具体と抽象を行き来しながら丁寧に教育の本質を語る。

僕はね、本当に感銘を受けました。

 

 

たとえば、保護者との関わり。

学校がどんな教育活動をしていて、その意図は何なのか。

それを伝えることの大切さをお話しされていて、そうだ!そうだ!と思いました。

 

 

職員室でよく「保護者を教育しなきゃ!」的な話を耳にしましてね、僕はなんかそういう上から目線じゃねーのにな!と思っていたわけです。

それよりね、保護者を味方にすることですよ、と。

それで僕は毎日のように学級通信を書いてました。

 

 

今、クラスでこんなことをしてて、こんな子に育ってほしくて。

もはや学級通信ってよりはコラムだったのですが、それで教育者としての担任の先生の思い、みたいなのを知っていただくんですね。

そうするとね、協力してもらえます。

 

 

指導してれば、苦情をもらうような場面とかあるわけですけど、保護者と関係がいいとね、「もう!先生、ちゃんとしてくださいよww」で終わるんです。

一緒になって子どもを育てましょうね、のスタンスですね。

 

 

たとえば、保護者に電話するでしょ?

僕はいつも「お母さん、ちょっと相談させてもらっていい?」って、お母さんに助けを求めるんです。

あ、、もちろん別に学校での出来事を伝えるだけですよ。

 

 

ちょっと喧嘩したとか、トラブったとかね。

それを「お母さん、ちょっと相談させてもらっていい?」って伝えるんですね。

 

 

相手は恐縮するけど、「お母さん、ごめんねー。トラブらせちゃって」って。

「指導が至らないもんだから、嫌な思いさせちゃってさー」ってね。

 

 

そうすると、保護者の方も「先生、いつもありがとねー」で終わるわけです。

いや、ほんと、人間関係なんですよ。

 

…ということを思い出しながら、「そうっすよね」と思った次第です。

 

 

あと、「得意を伸ばす」って言うけど、得意を伸ばしてるだけじゃ教育じゃなくない?とか。

年齢で区切って「できた、できない」だけで評価するの、違くない?とか。

 

 

あ、もちろんそんな話し方はされてないですよ。

でもねー、ホント、本質的なお話をいっぱいされてて、それは綺麗事ではなくて、子どもたちの未来を考えたとき、真の意味で大切なのはこれよね、というド本質のお話だったわけです。

 

 

通知表の所見が負担だ!みたいな声、よく耳にします。

僕ね、負担だと思ったことがないんです。

まー、6月には通知表できてるタイプでしたしww

 

 

で、他の先生の通知表の所見を見たとき、びっくりしたことがあって。

「先生、これって、誰にでも通用する言葉書いてるだけじゃないですか?」ってね。

ワタクシ、年上の先生に向かって「こんなの所見じゃねーよ」と言ってしまった次第です。

はい、ごめんなさい。

 

 

「子ども、見てないっすね」って。

書けない人は子どもの姿、見てないんですよ。

子どもを見てたら数ヶ月に1回しか書かない所見なんて、いくらでも書くことあるじゃん?

 

 

毎日学級通信書いて、ネタ集めしてたら、保護者に伝えることだらけじゃん?と思いましてね。

あーー、そういうの、当たり前の先生たちと学校作ったら、むっちゃ楽しいだろうな、と。

 

 

日本人学校のとき、全国から猛者が集まってるから、そんな先生ばかりでね。

いやはや、本当に楽しかったの。

 

 

教師ならわかると思うけどさ、理想の教育やりたくない?

そういうの、これから作ろうぜ!って思うわけですよ。 

 

 

何より、こういう教育をしていると、職員室で職員同士の対話が増えるってお話をされていたのね。

そうなんですよ。

子どもが真ん中にいるとね、子どもの話題が増えて、職員同士の対話が活性化するんですわ。

 

 

一方、子どもを見てないと愚痴ばっか増えます。

ホント、そうなの。

 

 

僕は学校が荒れる原因は職員室だと思っている。

大人の人間関係が悪いと学校って落ちていく。

そして、優れた管理職がマネジメントすると職員室は活性化するし、マジでダメ校長だと職員室が死んでく。

 

 

で、それが如実に教育に現れるし、子どもが荒れるし、保護者の不信感が爆増する。

 

 

今日、お話を伺って、小学校づくりプロジェクト、一気にワクワクが増したね。

絶対素敵な小学校になるよ。

結局、職員なんです。

で、そういう職員で集まって、子どもを真ん中に置いて対話しましょう。

保護者や地域も巻き込んで、子どもが輝く学校をつくりましょうよ。

 

 

いやはや、楽しみだ。

俺と一緒に学校作らない?

興味ある人、チェックしておいてよ。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。