どんな子育てをして社会に送り出そうかな?

親子の会話

ファッションショーで面接していると、あれもやってこれもやって、といっぱい習い事をしている子、結構います。

 

 

1週間のスケジュールを尋ねると、ほぼ休みがない。

朝から学校に行って、放課後は習い事。

大変だなぁ、と思います。

 

 

我が家もいろんな習い事をさせてきました。

上海はわりと習い事天国なところがありまして。

 

 

将棋でしょ。体操でしょ。カンフーでしょ。ロボットでしょ。書道でしょ。

そうそう、小さい頃はスイミングで、帰国してからもサッカーに絵画に。

女の子なのにボクシングもやったりして。

 

 

ただね、我が家は1人1つ。

本当にやりたいことをやりなさい、がモットーでした。

 

 

だから、休みは多いですよ。

1週間、習い事でいっぱいになるなんてことはありませんでした。

 

 

ご家庭によって考え方は様々。

正解なんてありません。

我が家の場合、というお話をしますね。

 

 

自分の時間、休息の時間。

十分に取れるようにしてあげて、あとはやりたいことを一つだけやる。

嫌になったら辞める。

 

 

そうやって、本当にやりたいことを見つける時間でしたね。

「石の上にも3年」なんて昔から言います。

継続することは確かに大切です。

 

 

でもね、やりたくないことを継続するの、本当に意味あります?

継続するなら「やりたいこと」を継続させたくないですか?

 

 

だから、我が家は一つだけです。

今やってること、辞めてでもやりたいならやりなさい、と。

 

 

そうやって、あれやこれ、やり続けたら、長男くんは最終的にロボットが好きで、国立高専まで進み、ロボット作りで全国へ行き、今は企業の方々とロボットづくりに励んでおります。

 

 

CADとか駆使して、設計しておりますね。

僕にはさっぱりわかりません。

 

 

長女は絵が好きで、県内唯一の公立の美術科に進みまして、今は美大目指してがんばってます。

成績がどうか?

知りません。

かなり上位にいると本人は申していますが、彼女の人生は彼女のものなので、親の出る幕はございません。

 

 

じゃあ、今年中学生になる次男坊はどうかというと、スイッチでゲームしながら宿題やってます。

普通の子どもですww

別にそれで構いません。

 

 

我が子のことが不安だ、というお母さん、多いですね。

「習い事、あれこれやらせなきゃ!」と不安になる。

 

 

でも、思うんですよ。

幼い頃から習い事をやって、それで大成してオリンピックに行っちゃうような子ってレアケースでしょ。

それに、その道のプロになったからって幸せとは限りませんし。

 

 

何かが足りないから、何かを身につけさせたいと思う。

でもね、一番育てたい力は何かというと、幸せであり続ける力だと思うんだな。

 

 

家庭でエネルギーをいっぱい蓄えてさ、本当にやりたいことにエネルギーを注げたら、それが一番幸せだと僕は思うんだ。

僕はこうやって、文章を紡いでいる時間が一番幸せ。

 

 

大人に「何が好き?」って尋ねると、「好きが見つからない」って人、多い。

それってなんだか不幸だな、と思っていて。

 

 

「自分の好き」がサラッと言えて、それにエネルギーを注げている人って幸せそう。

だから、我が子にもそうあってほしいな、とは思う。

どんな人生を歩んでもいいけど、幸せであればいい。

 

 

義務教育を終えるあたりにはね、漠然とした感じでいいから、「自分はこう生きたい」とか「こんな大人になりたい」とか「これが好き」があるといいな。

 

 

別に、資格とかいらない。

成績だって普通でいい。

でも、自分のことが好きでね、やりたいことがぼんやり見つかってて、そこにエネルギーをかけられる状態でありたい。

 

 

僕はそんなふうに思うんだな。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。