同じ年齢の子とうまく付き合えない。

同年齢と付き合えない

こんな相談がありました。

 

「年上の人や大人、小さな子なら仲良くできるんです。でも、同じ年齢の子どもとはうまく付き合えないんです」

 

僕は思います。

「それでいいんじゃないですか?」と。

 

なぜ同年齢で暮らしているの

人生の中でね、同じ年齢の子と仲良くしなきゃいけない時間なんてさ、学生時代だけでしょ?

 

なぜ同じ年齢の子を一つの学年にしてると思う?

そんなの答えはシンプルだよね。

 

指導しやすいからさ。

「発達段階に応じて」なんて言うけどさ。

発達のスピードなんて人それぞれです。

背丈も体重も人それぞれなんだから、理解の速度にだって差があって当たり前。

人それぞれでしょ?

でも、それ言っちゃうと指導しにくいよね。

 

だから、「この年齢になったら、これぐらいできなきゃ」って決めておいた方が大人にとって都合がいいじゃん?

4月生まれと3月生まれじゃ1年も差があるわけ。

でも、そこは考えないで、一つの枠に収めた方が都合がいいじゃん?

 

 

だって、比較しやすいもん。

どの子が優れていて、どの子が劣っているか、一目でわかるでしょ?

 

この「優れている」「劣っている」なんてのは、ジャッジね。

ある偏った一面を、大人が評価しているに過ぎないんだけど。

 

こんなの全部、大人の都合だよ。

大人の都合で、同じ年齢の子どもを一つの部屋に押し込めてる。

僕はその程度だと思ってる。

僕の個人的な意見だから反論とか要りません。

 

人生の大半は異年齢と生きるのだ

でもね、でもね。

人生の大半は、異年齢とともに生きるんだよ。

 

家庭でも会社でも社会でも、みんな異年齢さ。

 

たま〜に、同い年の人に出会うと、親近感が湧くよね。

それって、たまにだからじゃない?

 

言っとくけど、同じ年齢の人間より異年齢の人間の方が、世の中には圧倒的に多いんだよね。

 

だから、考え方を変えてみて。

 

「年上の人や大人、小さな子なら仲良くできるんです」

それって素晴らしいことだよ。

 

「同じ年齢の人としか仲良くできないんです」

 

この方が心配でしょ?

人生という視点で見ればね。

 

比べられる世界って辛いよね

この国の子育て学校を中心にして回っている。

学校に行かないことは悪いことだと信じられている。

友達はいっぱいいなきゃいけないと信じられている。

勉強はできなきゃいけないと信じられている。

 

もはや、これはある種の宗教だよな。

学校信仰

 

 

でもさ、そんなすごいもんじゃないよ、学校なんて。

 

 

 

同じ年齢の子を一つの教室に押し込めて、比べて比べて。

ジャッジして、ジャッジして。

「学校に行きたくない」って子どもは年々増えている。

そりゃそうだ。

 

 

まあ、会社を例にして考えるとわかりやすいよね。

毎日、同じ年齢の人が一つの部署で仕事するのね。

勤続年齢も同じ。

で、テストを繰り返すわけ。

仕事っぷりを比べるのさ。

そうだなぁ…、売り上げでもいいや。

 

「今日もAさんは素晴らしいね。100点満点の売り上げですよ。みんな見習いましょうね」

 

そんな感じで上司が毎朝、毎夕話すわけさ。

「同じ勤続年数なのに、こんな売り上げなんですか?これ、宿題です。家でも働いてきなさい」

なんてね。

 

勤続年数同じ人を一つの部署に集めたら、能力差が一目瞭然でしょ?

1点差、2点差の細かいところまでわかっちゃうの。

これ、ヤダよね。

 

まぁ、人ってついつい比較してしまうから。

自分自身も他人と比べてどうかって考えてしまうし。

 

自分は自分のままでいい。

 

学校で暮らしていると、そういうのってなかなか難しい。

どうしたって比較の中で生きることになっちゃうんだ。

 

存在を認めてくれる大人がいればそれでいい

いやぁ〜、辛いよね。

学校が辛いって子、いると思う。

いていいと思うよ。

 

「年上の人や大人、小さな子なら仲良くできるんです。でも、同じ年齢の子どもとはうまく付き合えないんです」

 

大丈夫!

そのままでいい。

大切なことはね、家族がさ、この子はこの子であるだけで素晴らしいということを知っていることさ。

信じられているから人は強くなれるの。

人間はつながりの中で生きているから。

 

 

何にも心配はいらないよ。

心配するから、あたかもそれが悪いことに見えてくるでしょ?

悪くない、悪くない。

 

それでいい。

そのままでいい。

何度も言うよ。

この子はこの子であるだけで素晴らしいんだよ。

 

子どもとつながる問いかけの魔法

今日もこの子が笑顔なら、それだけで最高。

 
 
 
くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。