ジャッジしないということ

子どもの言葉をジャッジしない

大切なのは在り方

子どもたちに問いかけるとき、一番大事なことがあります。

それは、こちらの「在り方」

 

そう。

もしも、子どもの言葉を引き出せていないとしたら、それは「しつもん」が悪いんじゃないの。

問いかける人の在り方に問題があるんだな。

 

 

僕はいつも、教室を安心安全な場にすることを心がけてきたんです。

安心安全な場では、みんながどんどん発言する。

 

そんな姿を見て、授業参観をした先生が言うんですよね。

「しっかり発言できますね。どんな指導をしてきたんですか?」って。

 

「話し手」が育っている。

そう考えたようです。

 

でもね。

逆なんです。

僕は「話し手」なんか育てちゃいないの。

育てたのは「聞き手」なの。

 

 

フラットに聴くマインドセット

みんな違ってみんないい。

あなたはあなたで、私は私。

「違い」はあって当たり前。

でもね、その「違い」って「間違い」ではないのね。

考え方が異なるのは普通のこと。

だから、戦わなくていい。

その考えも、この考えも、すべて正解だから。

 

 

そんなマインドを育んできた。

教育者が忘れがちなことはここなのだ。

 

 

批判的に物事を見る。

比較する。

そういう学習は展開がしやすい。

 

でもでも、本当に大切なのはそこじゃない。

 

フラットに人の話を聴ける子を育てるのだよ。

すると、教室は安心安全な場になる。

どんな言葉も受け止めてくれるから、話せるんだよね。

 

受け止めてくれる人がいるから話せるの♪

どんな話をしても、それを受け止めてくれる人がいる。

良い悪い、正しい正しくないとジャッジしないで。

フラットに、フラットに、耳を傾ける。

 

だから、話ができるのだ。

 

「話し手を育てていますね」は違う。

聴き手を育てているのだよ。

 

それでね、話を始めに戻すんだけどね。

 

問いかけるときは、問いかける人の在り方が大切です。

ジャッジせず受け止める。

 

そういう在り方で問いかけねば、それは詰問になります。

それは尋問になります。

 

 

すべてを受け止める存在になったとき、はじめて子どもたちは口を開くのです。

いつだってフラットでありたい。

問われているのは、教育者の在り方なのです。

 

子どもとつながる問いかけの魔法

ジャッジしないでフラットに受け止める。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。