使えるお金、使えないお金

お金についての経験は?

日本から出国するとき、

ウン百万円を持ち出した。

 

 

マンションの契約金やら、

幼稚園や日本人学校の入学金に学費、

それからもしものときのため。

 

 

まあ、そんなもしものときはやってこなかったから、

金庫の中には、ウン百万円が眠っていたことになる。

 

 

タンス預金in上海。

 

あっ、別に文字を大きくする必要なかった…。

 

 

前回、お伝えした通り、

我が家の銀行口座には、

日本円がアメリカドルに換金されて、

送金されていた。

 

 

だから、そのアメリカドルを、

中国人民元に換金しない限り、

中国国内で使うことはできなかった。

 

 

中国の銀行は週末も窓口が開いている。

必然的に僕は仕事のない日に、

銀行に行くことになる。

 

 

預金口座にあるアメリカドルを換金し、

さらにマンションの支払いをする。

 

言葉の通じない国で、

この作業は結構骨が折れる。

 

 

で、最悪なのは、

給料の振込が月曜日のときだ。

 

すると、人民元に換金できるのは、

1週間先ということになる。

 

 

これが、結構苦しい。

 

 

我が家は、給料日になると、

換金してすべておろしてくる。

そして、金庫に保管して必要な分だけ

そこから使っていく。

 

 

おもしろいもので月末になると、

金庫のお金はほとんどなくなる。

 

 

マジで、カツカツの生活だった。

 

 

なにせ、上海は物価が高い。

習い事一つ取り上げても、

日本に比べれば割高。

 

 

そうやって、

金庫のお金が減ってくると、

やっぱ心はすさむ。

 

 

少しずつ言葉がとげとげしくなり、

夫婦はぶつかる。

 

 

「お金」って怖いな、と思った。

 

 

ちなみに、銀行口座には数千ドルのアメリカドル。

金庫には何百万の日本円。

 

それでも、「使えるお金」がないと、

人間は恐怖に怯えるわけだ。

 

 

こういう経験をすると、

通貨ってなんだろね?ってことも、

考えさせられる。

 

 

創造的な人生を生きるためのしつもん

お金について、どんな印象深い経験がありますか?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。