この時代に適応して生きるということ。

森の中の猿

次の言葉は、著書『種の起源』でおなじみ、生物学者チャールズ・ダーウィンの名言です。

 

『最も強い者が生き残るのではなく、

最も賢い者が生き延びるでもない。

唯一生き残るのは、変化できる者である』

 

僕らは、この言葉を見ると、

「変わらなきゃ!」

と感じてしまいます。

 

 

生き物が「進化する」とは、どういうことか。

今日はそんなお話です。

 

 

僕らははるか昔、猿から人間に進化しました。

直立姿勢で2足歩行できるのは人間だけなのだそうです。

 

 

一見2足歩行に見えるカンガルーやペンギン。

実はは、彼らのお膝は曲がっており、前傾姿勢でバランスを取っているそうなのです。

 

 

もともと、人間の祖先は木の上で暮らしていたのだそうな。

ところが、森が減少し地上で餌を探す必要が出てきます。

 

 

危険の多い平地では、直立歩行の方が遠くまで見渡せます。

敵の存在をいち早く知ることができるのです。

 

 

また、2足歩行ができれば、餌を安全な森の中まで運ぶことができます。

こうして、2足歩行ができるようになり、両手が自由に使えるようになりました…。

 

 

というほど、生き物の進化は簡単ではありません。

実はそうではないのです。

 

 

たくさんの人間の祖先たち。

中には、長時間2足歩行できる者もいれば、短時間しか2足歩行できない者もおりました。

2足歩行で早く移動できる者もいれば、足の遅い者もおりました。

 

 

長い年月の中で、足の遅い者は淘汰されていきます。

たくさんの餌を抱えられない者は淘汰されていきます。

 

 

結果的に生き残ることができたのは、足が長く、長時間移動ができ、両手でたくさんの餌を抱えられる祖先様だけでした。

生き残った者たちの種は残され、また自然環境の変化の中で淘汰され、またその中で生き延びた者の特徴だけが残されてきたわけです。

 

 

こうして、今の僕らが完成されたのです。

人間が変わってきたわけではなく、その時代に適応できた者だけが生き延びてきた。

その結果が進化。

 

 

その時代の、その環境に、適応して生きる。

それが人間の在り方なのかもしれません。

 

 

僕らは環境を変えることに一生懸命です。

「あれがおかしい!」

「これが間違っている!」

 

世の中を「正解」と「不正解」に2分割しようとします。

「正義」と「悪」に切り分けます。

 

 

こうして僕らは疲弊していくのです。

今、新しい時代がやってきています。

 

 

国境という垣根は破壊され、年功序列は崩壊し、学歴社会という名の成功モデルは意味をなさないものになってしまいました。

この時代にいかに適応するのか。

 

 

僕らは今、本当の意味で進化する必要があるのです。

 

魔法の質問

 「時代に適応する」と聞いて、心に浮かんだ言葉は何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。