太陽が沈むのは当たり前?


太陽が沈まない町

朝、日が昇り目が覚める。

夜、日が沈み眠りにつく。

 

 

そんなこと、

当たり前だと思っていました。

 

 

太陽が沈まない町、

ロングイェールヴィエンに行ってきました。

 

 

北極圏は今、

白夜と呼ばれる季節です。

 

 

太陽は24時間、

僕らの頭上で止まっています。

 

ロングイェールビエンで登山

↑夜21時に登山…

 

 

日が傾かないというのは奇妙なもので、

体感的に時間の流れを感じません。

 

 

部屋の窓には暗幕がありました。

それでもうっすらと光が漏れてきます。

 

 

夕食を終えても、

太陽はてっぺんで輝いています。

 

 

僕らは自然の生き物です。

人間の体内時計は1日25時間と言われ、

毎日1時間ずつズレていきます。

 

 

太陽の光を浴びることで、

僕らは身体のリズムを整えています。

 

 

 

1日中太陽が沈まない季節もあれば、

1日中太陽が昇らない季節もあります。

 

 

それを「極夜」と呼びのだそうです。

極夜は数カ月間続きます。

 

 

したがって、

植物は光合成をすることができません。

 

 

ですから、

この地には短い夏の間に育った背の低い草花以外、

植物は存在しません。

 

 

ロングイェールビエンの町

町を上から見下ろすと、草木ひとつないのがわかる。

 

必然的に草食動物は短命なのだそうです。

 

 

 

「当たり前」という言葉は地域限定の言葉だ! 

僕らは今、

たくさんの当たり前の中で生きています。

 

 

果たして、

その「当たり前」は本当に「当たり前」なのでしょうか。

 

 

今一度、自分に問いかけてみてください。

 

 

「当たり前」とは、

僕らの「経験」が作り出した幻想です。

 

 

僕らの「当たり前」の多くは、

「日本」という地域限定の「当たり前」に過ぎません。

 

 

そのことを、

心に留めておく必要があります。

 

 

「こうでなければならない」

「こうあるべき」

 

 

僕らを取り巻く世界には、

そんな「当たり前」が無数に存在します。

 

 

ところがインターネットは、

その「地域限定」の壁をことごとく破壊しました。

 

 

僕らは今、

「国家」という枠組みを超え、

世界中にアクセスすることが可能な時代を生きています。

 

 

 

これからの時代を生きる子どもたちに、

これまでの「当たり前」を押し付けることほど、

愚かなことはないでしょう。

 

 

大人のエゴは、

子どもたちの輝かしい未来を邪魔します。

 

 

いい学校に行き、

いい会社に入れば、

一生幸せ。

 

 

そんな時代は、

とっくの昔に終わりました。

 

 

僕は「学校に行かない選択」も、

「学校に行く選択」も、

どちらも素晴らしい選択であると考えています。

 

 

大切なことは、

子ども自身が選択することです。

 

 

そこに、

親や大人の入り込む隙間はありません。

 

 

これまでの時代の当たり前。

大人たちが信じてきた「こうでなければならない」と「こうあるべき」。

 

 

そんなものは、

子どもたちには必要ありません。

 

 

彼らはその時代に合わせて、

ちゃんと生き延びるだけの能力を有して

生まれてきています。

 

 

時代にアジャストして生きる能力

忘れないでください。

 

 

ロングイェールヴィエンで暮らす生き物たちは、

植物が育たずとも、

立派に生きながらえ、

独自の生態系を構築しています。

 

 

生き物は、

生まれながらにして、

生きる力を有しているのです。

 

 

そして、

それらは大人が邪魔立てしなければ、

そのまま伸びていくのです。

 

 

時代に合わせる能力は、

子どもたちの方が、

何倍も優秀です。

 

 

優秀な生き物である子どもたちの成長を、

大人が邪魔をしてはいけません。

 

 

これまでの時代の当たり前は、

何も通用しない時代がやってきました。

 

世界で一番北にある寿司屋

世界で1番北にある寿司屋

 

 

古い価値観を押し付けない

子どもの力を信じられない大人ほど、

教育をしたがります。

 

 

古い価値観の中で生き、

古い価値観を押し付けます。

 

 

僕ら大人が有している知識など、

所詮一時代前の知識なのです。

 

 

そんなものが、

これからの時代を生きる子どもたちの

何の役に立つでしょうか。

 

 

こんなことを書くと、

大人は反発します。

 

 

それは、大人のアイデンティティーを傷つけるからです。

 

 

子どもは弱い生き物で、

保護が必要で、

教育が必要な生き物である。

 

 

そう信じたい人がたくさんいます。

 

 

大人がどこまで手放せるか。

いかに信じて手放せるか。

 

 

新しい時代の教育は、

あり方そのものが見直されるべきなのです。

 

 

子どもとつながる魔法の質問

 信じてもらえると、どんな気持ちになりますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。